医学界新聞

 

FLASH 日本初の広域医療連携ネットワーク


 横浜市病院協会と,日本で初の医療専門テレビ放送や医療情報システムの開発等を進めている(株)ケアネットが,通産省の「先進的情報システム開発実証事業」の一環として共同で開発を進めていた「地域医療連携システム」が完成した。
 本システムは,一元的な情報管理による全国初の大都市における包括的な医療連携ネットワークシステムとして位置づけられ,横浜市内の146病院中,協会会員である130病院が参加(現在は100病院)。インターネットを通じ,患者の受け入れ(空床)状況や病院機能検索(診療科・検査可能項目,等),救急受け入れ情報等,病院相互の医療機能情報がリアルタイムで把握,交換できる情報ネットワークシステムとして,本年9月末から本格的に運用を開始する。
 なお,医療機関の検索や会員病院のホームページ閲覧などの一部情報は市民にも公開されるが,明年4月から実施される「介護保険」をかんがみ,将来的には横浜市内の診療所や福祉施設とのリンク,横浜市近郊の医療機関とのリンクをも考慮している。また,患者情報の共有については将来構想の課題であるとした。
 通産省はこのシステム開発および教育等に1億3600万円を投資。急性期・慢性期に病院機能が分化し,患者も複数の施設を利用する方向にあることから,病病,病診等の施設間連携は今後必須と言われているが,本システムはその先駆けとして評価されよう。
◆横浜市病院協会ホームページ:http://www.yha.carenet.ne.jp
〔問合せ先〕(株)ケアネット情報システム事業本部
横浜市病院協会病病連携システムプロジェクト係