医学界新聞

EBM&Nを教育に普及させるために

第3回EBM&Nワークショップ開催される


 聖ルカ・ライフサイエンス研究所(理事長=聖路加国際病院理事長 日野原重明氏)の研究事業の一環である「Evidence-based Medicine and Nursingワークショップ」が,昨年11月20-22日の両日,東京の聖路加看護大学にて開催された。
 第3回目となる今回は,Evidence-based Medicine(以下,EBM),臨床医学教育に関心を持つ臨床家や医学教育者向けのワークショップだけでなく,看護婦向けのEvidence-based Nursingのワークショップも同時に開催され,多くの参加者を集めた。

Guyatt氏らがタスクフォースに

 プログラムには「根拠に基づくアプローチのプロセス」,「EBMの臨床的例示」,「臨床的課題をいかにたずねるか」,「適切な文献をいかに検索するか」,「根拠の妥当性,重要性,適応」,などの興味深いテーマのセッションが並び,それらのテーマに沿って,EBMをリードしてきたマクマスター大のGordon Guyatt氏をはじめ,福井次矢氏(京大),新保卓郎氏(京大),大生定義氏(三井物産診療所長)らタスクフォース(指導担当講師)の指導のもと,2日間にわたり活発な討論が行なわれた。
 各セッションの合間にはスモール・グループ・チュートリアルがもたれ,和やかな雰囲気で各テーマを討議。タスクフォースらの力も借りながら,グループごとに発表を行なった。また,各グループで浮かび上がった課題や疑問点などに,Guyatt氏らは丁寧なアドバイスを与えていた。
 ワークショップ中には参加者同士の交流も進み,有意義な2日間となった模様だ。