医学界新聞

第3回“Bockusメダル”を奥田邦雄氏が受賞


 奥田邦雄氏(千葉大学名誉教授)が昨年9月,ウイーンで開かれた第11回世界消化器病学会(OMGE)の大会において,“Bockusメダル”を受賞した。
 “Bockusメダル”は,OMGEの初代会長であるHenry L.Bockus氏(1894-1982,元ペンシルバニア大学消化器科主任教授)の功績を讃えてBockus Lectureshipが作られ,4年ごとのOMGEの大会で授賞している,世界の消化器病の中でも名誉ある賞の1つである。また,Bockus氏の編集した『Bockus消化器病学叢書』(現在は第5版 全4冊:Saunders社刊)は,消化器病学のバイブルとも呼ばれ,現在でも全世界に多くの読者を得て,読み継がれていることは周知の通りである。
 同賞は,第1回の受賞者にドイツのDemling氏,第2回はアメリカのBerk氏といずれも著名な医学者で,第3回目の今回,奥田氏が受賞したことはわが国の医学界にとっても名誉なことと言えよう。奥田氏は受賞に際して,“Hepatocellular carcinoma-Clinicopathological features”と題する受賞講演を行なった。
 なお,奥田氏は1986年のOMGEの名誉会長で,1991年には米国,ジョンズ・ホプキンス大学からビタミンB12の代謝吸収の研究で表彰されるなど,幅広く国際的に活躍している。