医学界新聞

「日本消化器病学会創立100年記念式典」が開かれる


 第40回日本消化器病学会大会の初日の10月28日に,皇太子ご夫妻のご臨席のもとで,「日本消化器病学会創立100年記念式典」が大会会場でもある東京・有楽町の国際フォーラムにおいて開催された。
 式典では,青木照明第40回日本消化器病学会大会長の開会宣言,辻井正日本消化器病学会理事長の開会の辞,皇太子殿下のお祝いの言葉に続いて,有馬朗人文部大臣,宮下創平厚生大臣(代読),坪井栄孝日本医師会会長,森亘日本医学会会長の他,海外からの来賓が祝辞を述べた。
 同学会は,創立100年の記念事業の1つとして,『日本消化器病学会雑誌』の特別記念号『日本消化器病学会100年の歩み』を発行したが,同誌には発足当時の事情について以下のような記述が見られる。
 「日本消化器病学会は,1898(明治31)年12月17日長與稱吉(1866-1910)・胃腸病院院長の主宰により“胃腸病研究会”として創始された。この日午後2時,会場となった東京市麹町区富士見町(現・東京都千代田区)の西洋料理店富士見軒(九段下,靖国神社の西あたり)に,長與稱吉をはじめ,金杉英五郎,山極勝三郎,三浦謹之助,北里柴三郎,入澤達吉,林曄,金堂次繁,高田耕安,山田鐡藏ら学者,医家ら約190名が出席して発会式を盛大に挙行した」。
 記念式典では,引き続いて大井実氏(東京慈恵医大学名誉教授)による「外科医者だからできた胃潰瘍の成因説-二重規制学説の思い出話」,辻井正氏による「人はなぜ人なのか」の2題の記念講演が,また記念国際シンポジウム「Recent progress of nutritional pharmacotherapy and immunonutrition in gastroenterology」が行なわれた。