医学界新聞

医学書院看護学セミナー開催される

リーダーシップを育てる-杉野元子氏
アドリブケアのすすめ-中田光彦氏


 第106回医学書院看護学セミナーが,さる9月18日に千葉県労働者福祉センターで開催された。今回は看護組織開発研究所代表の杉野元子(右の写真)氏を講師に迎え,「リーダーに求められるもの-ドルドラムズからの脱出」と題した講演が行なわれた。
 ドルドラムズとは「洋上に想像される,風も吹かずに潮も流れずさまざまなものが集まってよどんで動かない状態を言い,転じて停滞状態やふさぎこみをも指す言葉」である。「そこから脱出するときに必要なのがリーダーシップである」と指摘し,そのリーダーシップをいかに磨き,育てるかについて述べた。
 また,第107回医学書院看護学セミナーは,さる10月8日に愛媛県の松山市民会館で開催された。講師に中田光彦氏(淑徳大学講師,写真下)を迎え,「アドリブケアのすすめ-老人介護の発想転換を」と題しての講演では 老人1人ひとりの個別希望に応えた墓参り旅行やカラオケ・パチンコ・海水浴などの活動,あるいは障害体験や介助実技を取り入れた介護教室・学生の教育実習など,遊び心あふれるユニークな活動ぶりが,スライドやビデオで紹介された。
 中田氏は,自由で柔軟な発想にもとづく実践的・体験的な老人ケア論を表情豊かに,身ぶり・手ぶりを交えて語り,連発したユーモアあふれるジョークに,会場からの笑いは絶えなかった。
 最後に,ギター演奏と歌も披露。会場から手拍子が起こり,アンコールされるなど盛り上がった。