医学界新聞

第2回日本難病看護学会開催

「在宅難病者を支える看護と介護の協働」がメインテーマ


 第2回日本難病看護学会が,木下安子会長(新潟青陵女子短大)のもと,さる8月29-30日の両日,新潟市の新潟市万代市民会館において開催された。今回は「在宅難病者を支える看護と介護の協働」をメインテーマに掲げ,堀川楊氏(信楽園病院)による特別講演「難病療養者の現状と医療・保健・福祉の連携-専門医の立場から各職種に期待する」や,シンポジウムをはじめ,30題を超える演題が発表された。
 シンポジウム「在宅難病者を支える看護と介護の協働」では,福祉,看護職だけでなく,難病患者の家族の代表などがシンポジストとして参加。難病患者の在宅ケアの現状や課題の報告を通じて,在宅ケアをめぐる医療,保健,福祉の連携のあり方や,それぞれの役割について話し合った。
 はじめに若林佑子氏(日本ALS協会新潟県支部)が患者会の立場から発言。ボランティアによる患者宅への訪問などの取り組みを紹介した。続いて河田珪子氏(新潟市福祉公社)が,市民参加による互助型の有償在宅福祉サービス団体「まごころヘルプ」の活動を報告。
 宮前良子氏(水原郷病院)は医療機関が行なう訪問看護サービスについて解説,「訪問頻度を優先するより,質の高いサービスを提供する役割がある」と位置づけた。
 最後に難病患者の家族の代表として関川登美子氏が発言。「患者に,呼吸器を付けてでも長生きをしてよかったと思ってもらえるような介護支援体制を望む」と述べ,難病患者に対する支援の強化を訴えた。