医学界新聞

資料:厚生省医療施設調査・病院報告の概要

病院数は5年連続で減少 無床の一般診療所は依然増加傾向


 厚生省はこのほど,全国の医療施設(病院・診療所)の分布や整備の状況を明らかにした「医療施設の概要」と,全国の病院における患者の利用状況および従事者の状況を把握した「病院報告」を発表した。これによると(1)病院数は5年連続で減少している,(2)病院の在院患者数・外来患者数はともに横ばい状態である,(3)前年度からの医師の増加は2,341名,1.5%であるのに対し,看護婦(士)は1万9764人,4.7%増,看護業務補助者は10.0%増となっていることなどが明らかにされた。
 医療施設調査は,平成6年10月1日から1年間の病院・診療所の動態を集計したもの。病院数は平成2年をピークに減少しはじめ,平成7年度は前年に比べ125施設(1.3%)減り,5年連続の減少となった。また病床数も前年より7,090床(0,4%)減少した。これに対し,無床の一般診療所は前年に比べ1,799施設(2.8%)増加し,調査開始以来増加傾向である。
 一方,病院報告によると,病院の1日平均在院患者数は0.2%,3,023人とわずかではあるが去年に引き続き増加しており,病床利用率も平成元年以来,横ばいの状態であることが明らかとなった。
 入院患者の平均在院日数は44.2日で,前年より1.3日短縮され,一般病床は33.7日で前年より0.9日短縮されている。
 医療従事者の総数(非常勤職員を含む。ただし,医師および歯科医師については常勤換算したもの)は152万5991.1人で前回調査より4万2990.3人(2.9%)増加している。管理栄養士の12.0%を筆頭に,看護業務補助者,視能訓練士,臨床工学技士などの増加が著しい。一方で義肢装具士,栄養士,などは減少を続けている。