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日進月歩の医学の進歩を逃さず,かつ日常臨床に役立つ洗練した情報を提供する内科医必読の座右の書
内科臨床誌 medicina

47巻10号(2010年10月号)
今月の主題 Helicobacter pylori-関連疾患と除菌療法のインパクト
(目次詳細・ご注文はこちら!)

高橋信一(杏林大学第三内科)

Helicobacter pyloriが再び注目されている.今では一般市民の間でも「ピロリ菌」として知られ,情報が氾濫する中,胃がんを心配して「除菌をしてください」と外来を訪れる例も多い.このような場合,果たして除菌をすべきかどうか,正確なインフォームド・コンセントが重要となるが,そのため診療側にとって幅広い知識が必要となる.すなわち,単に消化器病学のみでなく,疫学や細菌学,薬学など基礎医学の知識も必要となってくる.やっかいな除菌療法ではある.

内科認定医・専門医試験対策に!!
今月の主題
「理解のための24題」
(力だめしにいかがでしょう.解答は本誌掲載.解説が大幅に充実)
今月の主題 座談会
より的確なHelicobacter pylori除菌をめぐって
昨年,日本ヘリコバクター学会から新たなガイドラインが出され,Helicobacter pyloriH. pylori)感染を1つの“感染症”として捉えて積極的に除菌していくことが求められるようになった.6,000万人とも言われるH. pylori感染者に対し,全員が除菌適応となることから,世界的にも非常にインパクトの強いガイドラインと注目されている.本座談会では,改訂されたガイドラインを誤解なく読み解き,H. pyloriの除菌に対して実際にどのように考えて診療に当たればよいかを,今後の展望も含めてご解説いただいた.
連載
研修おたく海を渡る
アメリカでの研修も3年が過ぎ,今回,光栄にも散文を連載させてだくことになりました.内科研修3年間の振り返りと,はじまったばかりの腫瘍内科研修での日常を織り交ぜながら,小話に使ってもらえるような話題を提供できればと考えています.毎回おちがつくといいのですが.どうかよろしくお願いします.

第58回 「すぐ怒る医者 vs.つっけんどんな看護師」 ~PHSとポケベル~

白井敬祐(サウスカロライナ医科大学)
手を見て気づく内科疾患
本連載では,身体診療の一部である手の観察について記載します.注意深く観察すると,診断の鍵となる,とても多くの情報が潜んでいることに気づいていただけるでしょう.

第22回 爪甲剥離:外傷歴がなければ,サルコイドーシス,乾癬,甲状腺機能亢進,アミロイドーシスを鑑別する

松村正巳(金沢大学医学教育研究センター リウマチ・膠原病内科)
外来診療に差をつけるコミュニケーションスキル
若手の総合内科医にとって,面接がきわめて基礎的な力であると気づくのは,定時の外来を担当するようになってからではないでしょうか.限られた時間とリソースの中で,効率よく,診療の質を担保して,患者との関係を上手に築いていくことができないと,外来日はかなり悲惨な結果となります.食事もままならない,夕方遅くまで終わらない,病棟ナースから嫌な顔をされる…….こうならないように,コミュニケーションスキルを鍛えませんか.
本連載は『コミュニケーションスキルトレーニング──患者満足度向上と効果的な診療のために』(医学書院,2007)を執筆した私たちの仲間が,テキストでは十分に紹介できなかったことも含めて,誰でもが修得できるテクニックや,回避できるピットフォールをご紹介します.ご期待ください.
[監修:箕輪良行/聖マリアンナ医科大学]

第13回 紛争を呼ばないコミュニケーション

前田泉(スナッジ・ラボ株式会社)
アレルギー膠原病科×呼吸器内科 合同カンファレンス

第7回 肺CTで説明できない労作時呼吸困難

岡田正人・仁多寅彦(聖路加国際病院)
今日の処方と明日の医学
医薬品は,変革の時代を迎えています.国際共同治験による新薬開発が多くなる一方で,医師主導の治験や臨床研究などによるエビデンスの構築が可能となりました.他方,薬害問題の解析から日々の副作用報告にも薬剤疫学的な考察と安全対策への迅速な反映が求められています.そこで,この連載では医薬品の開発や安全対策を医学的な観点から解説し,日常診療とどのように結びついているのかをわかりやすくご紹介します.
[監修:日本製薬医学会]

第5回 副作用報告の必要性

佐藤淳子(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)
The M&M reports 見逃し症例に学ぶ内科ERの鉄則
ミスから学ばずして成長はない.
米国の一流教育病院では,死亡症例や重大な合併症をきたした症例をもとに,「M & M(Morbidity & Mortality conference)」と呼ばれる症例検討会を行い,診療レベルの向上に役立てている.
本連載では,このM&Mのスタイルを用い,ER(救急外来)における内科診療の「落とし穴」を示しながら,そこに落ちないための教訓と診療のコツを伝える.
長谷川耕平・岩田充永
目でみるトレーニング
1994年から続いている雑誌「medicina」の名物連載.写真・画像を中心とした「症例提示」と症例に関する「問題」、「解答と解説」からなり、クイズを通して症例疾患への理解を深める.