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日進月歩の医学の進歩を逃さず,かつ日常臨床に役立つ洗練した情報を提供する内科医必読の座右の書
内科臨床誌 medicina

47巻3号(2010年3月号)
今月の主題 ウイルス肝炎 日常診療のポイント
(目次詳細・ご注文はこちら!)

四柳 宏(東京大学医学部感染症内科)

C型肝炎ウイルスの遺伝子配列が初めて公表されたのは1989年のことである.20年経った今日,C型肝炎に関する研究は急速に進歩し,臨床に大きな恩恵をもたらした.これらの研究の多くの部分が日本人によって行われた点も特筆すべきことであろう.目立った症状,徴候を示さないまま多くの人を肝硬変,肝細胞癌まで追いやるこの病気を有効に抑え込む方法が少しずつ明らかにされつつある.
これらのほかにも経口感染するウイルス肝炎としてA型,E型がある.

内科認定医・専門医試験対策に!!
今月の主題
「理解のための28題」
(力だめしにいかがでしょう.解答は本誌掲載.解説が大幅に充実)
今月の主題 座談会
臨床医が知っておきたいウイルス肝炎のポイント
2008年4月から厚生労働省による特定健康診査・特定保健指導が始まった.肝機能については,症状がないが検診での検査値異常を指摘され,かかりつけ医や一般内科を受診する患者が増えている.
肝炎は種類や病期により治療法が大きく異なり,各種肝炎の治療についても薬剤の選択,治療期間,専門医への紹介など,臨床医が判断を要することが多い.また,薬剤性肝障害や肝外合併症など,見逃してならない疾患も多い.
本座談会では,臨床医が日常よく遭遇する肝疾患,特にウイルス肝炎について,肝機能異常から診断までのアプローチおよび病期に応じた治療の実際について,第一線で活躍する4名の先生方にお話しいただいた.
SCOPE
“Master of Public Health(MPH)”を臨床に活かす―問題解決能力の向上につながる知識と技術
西崎祐史(東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻/School of Public Health(SPH)3期生)
連載
研修おたく海を渡る
アメリカでの研修も3年が過ぎ,今回,光栄にも散文を連載させてだくことになりました.内科研修3年間の振り返りと,はじまったばかりの腫瘍内科研修での日常を織り交ぜながら,小話に使ってもらえるような話題を提供できればと考えています.毎回おちがつくといいのですが.どうかよろしくお願いします.

第51回 サービスライン マネジャー

白井敬祐(サウスカロライナ医科大学)
手を見て気づく内科疾患
本連載では,身体診療の一部である手の観察について記載します.注意深く観察すると,診断の鍵となる,とても多くの情報が潜んでいることに気づいていただけるでしょう.

第15回 ブシャール結節,ヘバーデン結節,生活を支えてきた証

松村正巳(金沢大学医学教育研究センター リウマチ・膠原病内科)
外来診療に差をつけるコミュニケーションスキル
若手の総合内科医にとって,面接がきわめて基礎的な力であると気づくのは,定時の外来を担当するようになってからではないでしょうか.限られた時間とリソースの中で,効率よく,診療の質を担保して,患者との関係を上手に築いていくことができないと,外来日はかなり悲惨な結果となります.食事もままならない,夕方遅くまで終わらない,病棟ナースから嫌な顔をされる…….こうならないように,コミュニケーションスキルを鍛えませんか.
本連載は『コミュニケーションスキルトレーニング──患者満足度向上と効果的な診療のために』(医学書院,2007)を執筆した私たちの仲間が,テキストでは十分に紹介できなかったことも含めて,誰でもが修得できるテクニックや,回避できるピットフォールをご紹介します.ご期待ください.
[監修:箕輪良行/聖マリアンナ医科大学]

第6回 The difficult patient(2):過度な要求や暴言・暴力をどう回避するか

舘 泰雄(石岡第一病院)
The M&M reports 見逃し症例に学ぶ内科ERの鉄則
ミスから学ばずして成長はない.
米国の一流教育病院では,死亡症例や重大な合併症をきたした症例をもとに,「M & M(Morbidity & Mortality conference)」と呼ばれる症例検討会を行い,診療レベルの向上に役立てている.
本連載では,このM&Mのスタイルを用い,ER(救急外来)における内科診療の「落とし穴」を示しながら,そこに落ちないための教訓と診療のコツを伝える.
長谷川耕平・岩田充永
目でみるトレーニング
1994年から続いている雑誌「medicina」の名物連載.写真・画像を中心とした「症例提示」と症例に関する「問題」、「解答と解説」からなり、クイズを通して症例疾患への理解を深める.