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日進月歩の医学の進歩を逃さず,かつ日常臨床に役立つ洗練した情報を提供する内科医必読の座右の書
内科臨床誌 medicina

45巻3号(2008年3月号)
今月の主題 内科医が診る骨粗鬆症-防げる骨折を防ぐための骨粗鬆症診療
(目次詳細・ご注文はこちら!)

細井孝之(国立長寿医療センター先端医療部)

最近,骨粗鬆症の診療実態に関する全国的なアンケート調査をさせていただく機会があり,そのなかで骨粗鬆症の診断基準に関する周知度を確かめる項目があった(厚生労働科学研究費補助金・長寿科学総合研究事業「骨粗鬆症性骨折の実態調査および全国的診療データベース構築の研究」主任研究者:折茂 肇).骨粗鬆症の診断基準があることを知っているかという問いに対して,知っているとの回答は内科医の約40%から得られたが,整形外科医の90%台とは大きな差が認められた.内科については専門分野を問わない調査であったために,例えば代謝・内分泌系に絞った調査を行えば,もっと高い数字が得られたかもしれない.しかしながら,内科領域における骨粗鬆症に対する取り組みはまだまだであると考えざるを得ない。

内科認定医・専門医試験対策に!!
今月の主題
「理解のための27題」
(力だめしにいかがでしょう。解答は本誌掲載。解説が大幅に充実)
今月の主題 鼎談
診療現場での骨折リスク評価と今後の展望
骨粗鬆症の予防・治療の目的は骨折予防であることが,ガイドラインにおいて示されている.骨折予防には,日常診療で骨折リスクをもつ患者を把握し,早期に治療が開始されなければならないが,内科領域ではその取り組みが遅れている.
本鼎談では,骨折リスクの考え方および骨折リスクをどのように評価し,治療にどう活かすか,また現在開発中の骨折リスク評価ツールFRAXについてお話しいただく.
連載
研修おたく海を渡る
アメリカでの研修も3年が過ぎ,今回,光栄にも散文を連載させてだくことになりました。内科研修3年間の振り返りと,はじまったばかりの腫瘍内科研修での日常を織り交ぜながら,小話に使ってもらえるような話題を提供できればと考えています。毎回おちがつくといいのですが。どうかよろしくお願いします。

第27回 就職活動

白井敬祐
聖路加Common Diseaseカンファレンス
聖路加Common Diseaseカンファレンスとは,聖路加国際病院内科で2006年11月から始まった新カンファレンスである。
稀な疾患や複雑な疾患の検討ではなく,比較的ありふれた疾患(common disease)を複数例で検討しようというカンファレンスである。ありふれた疾患に迅速に的確なアプローチができる“反射神経”を養うことを意図している。11の専門分野(循環器,消化器,呼吸器,内分泌,神経,腎臓,感染症,膠原病,血液,一般,心療)の専門医が毎月の持ち回りで,指導医が研修医と質疑応答を繰り返す。それを誌上で再現したのが,今回の連載である。

第12回 血液内科編-汎血球減少症から鑑別疾患を考えよう

森 信好・岡田 定(聖路加国際病院・内科)
見て聴いて考える 道具いらずの神経診療
「神経内科の診察、特に神経所見の取り方は難しく、時間もかかる」と、研修医や他科の先生方は考えている。実際、神経内科専門医でも神経所見の取り方は難しいが、全例で詳細に所見を取るわけではない。
そこで本連載では、日常診療でできる神経診療について概説したい。患者さんの訴えや動作に現れるサインを見逃さないよう、専門医には当たり前だが非専門医は意外と知らないこと、わずかな質問で診断がつくコツなど、実例を挙げ紹介したい。

第3回 患者が診察室に入ってきた,その瞬間を捉える(2)表情からわかること

岩崎 靖(小山田記念温泉病院 神経内科)
患者が当院(ウチ)を選ぶ理由 内科診察室の患者-医師関係
最前線にいる内科臨床医にとっては、医科学的な問題の解決法ばかりではなく、むしろ個別の患者への具体的なアプローチの方法こそが知りたい、という場合も少なくない。患者は千差万別であり、患者-医師関係も千差万別である。毎月の2000人もの患者数が受診する人気開業医は、診察室の中でどう患者に向き合っているのか、その診療スタイルと技術をわかりやすく紹介する。

第3回 患者は医師に何を求めているか-医師の父性性

灰本 元(灰本クリニック)
研修医のためのリスクマネジメント鉄則集
医療は危険性と不確実性を伴うハイリスク産業である。それゆえに、診療現場で働く医師には、常に適切なリスクマネジメントが求められる。臨床現場で医療者が行うべきリスクマネジメントとは何か、医師として肝に銘じたい「鉄則集」として示す。

第3回 リスクマネジメントのABCD-その1 予見する

田中まゆみ(聖路加国際病院・一般内科)
目でみるトレーニング
1994年から続いている雑誌「medicina」の名物連載。写真・画像を中心とした「症例提示」と症例に関する「問題」、「解答と解説」からなり、クイズを通して症例疾患への理解を深める。