日進月歩の医学の進歩を逃さず,かつ日常臨床に役立つ洗練した情報を提供する内科医必読の座右の書 |
44巻6号(2007年6月号) 今月の主題 認知症のプライマリケア (目次詳細・ご注文はこちら!) 宇高不可思(住友病院神経内科) 認知症(痴呆症)とは,一定水準にまで発達した知能が後天的な疾患により障害され,生活に支障をきたすようになった状態である。原因疾患のうちで最も多いものは神経変性疾患であるアルツハイマー病,脳血管障害による血管性認知症の二者であり,レビー小体型認知症がそれに次ぐ。治療可能なものもあるが,大部分は緩徐進行性で,生命予後も数年ないし十年程度に過ぎない。進行につれて周辺症状やADLの低下をきたすため,周辺症状の緩和,ADLを少しでも長く維持すること,介護負担の軽減が主な課題となる。 |
||||||||||||
●今月の主題 座談会 | ||||||||||||
認知症の実地診療における諸問題-誰が,どこで,どこまで診るべきか | ||||||||||||
急速な高齢化に伴い,認知症の診療・介護が社会的問題となっている。特に,アルツハイマー型認知症は原因がいまだ解明されず,ゆっくりと着実に病状が進行することから,長期にわたり患者のみならず家族の介護負担も大きい。 本座談会は,一般医が診る機会が今後増えると思われる認知症-特にアルツハイマー型認知症の重症度に応じた患者・家族への対応および今後の展望について,日々認知症診療に携わっている先生方にお話しいただいた。 |
||||||||||||
|
||||||||||||
内科認定医・専門医試験対策に!! | ||||||||||||
●今月の主題 | ||||||||||||
「理解のための29題」 (力だめしにいかがでしょう。解答は本誌掲載。解説が大幅に充実) |
||||||||||||
連載 | ||||||||||||
●Case Study 診断に至る過程 | ||||||||||||
本シリーズではCase Studyを通じて鑑別診断を挙げ,診断に至る過程を解説してみたいと思います。どこに着目して鑑別診断を挙げるか,次に必要な情報は何か,一緒に考えてみませんか。 | ||||||||||||
松村正巳(金沢大学医学部付属病院リウマチ・膠原病内科) 狩野恵彦・上田幹夫(石川県立中央病院血液内科) Lawrence M. Tierney Jr.(カリフォルニア大学サンフランシスコ校,内科学教授) |
||||||||||||
●研修おたく海を渡る | ||||||||||||
アメリカでの研修も3年が過ぎ,今回,光栄にも散文を連載させてだくことになりました。内科研修3年間の振り返りと,はじまったばかりの腫瘍内科研修での日常を織り交ぜながら,小話に使ってもらえるような話題を提供できればと考えています。毎回おちがつくといいのですが。どうかよろしくお願いします。 | ||||||||||||
白井敬祐 | ||||||||||||
●内科医が知っておきたいメンタルヘルスプロブレムへの対応 | ||||||||||||
昨今,メンタルヘルスは大きな社会問題となっており,プライマリケアの最前線を担う一般内科医が,それらに対応しなければならない場面も急増している。本連載では,内科医向けに,日常診療でよく遭遇するメンタルヘルスプロブレムと,その対応について解説する。 | ||||||||||||
中尾睦宏(帝京大学医学部衛生学公衆衛生学・心療内科) | ||||||||||||
●外来研修医教育への招待 | ||||||||||||
皆さん,はじめまして。そして,ようこそ外来研修医教育の現場へ。これから,日々外来での研修医教育に悪戦苦闘している私たちの現場に一緒に入りこんでいただこうと思います。 | ||||||||||||
及川晴子(佐久総合病院総合診療科) 川尻宏昭(名古屋大学地域医療センター) |
||||||||||||
●日常診療の質を高める口腔の知識 | ||||||||||||
人工呼吸管理下にある患者に生じる肺炎(人工呼吸器関連肺炎:ventilator-associated
pneumonia:VAP)も,少し特殊ではありますが,誤嚥性肺炎の1つです。 今月はVAPへの対策も含めて,誤嚥性肺炎予防のための適切な口腔ケアについて考えてみましょう。 |
||||||||||||
岸本裕充(兵庫医科大学歯科口腔外科学) | ||||||||||||
●聖路加Common Diseaseカンファレンス | ||||||||||||
聖路加Common Diseaseカンファレンスとは,聖路加国際病院内科で2006年11月から始まった新カンファレンスである。 稀な疾患や複雑な疾患の検討ではなく,比較的ありふれた疾患(common disease)を複数例で検討しようというカンファレンスである。ありふれた疾患に迅速に的確なアプローチができる“反射神経”を養うことを意図している。11の専門分野(循環器,消化器,呼吸器,内分泌,神経,腎臓,感染症,膠原病,血液,一般,心療)の専門医が毎月の持ち回りで,指導医が研修医と質疑応答を繰り返す。それを誌上で再現したのが,今回の連載である。 |
||||||||||||
西崎祐史(聖路加国際病院内科チーフレジデント) 田中まゆみ(聖路加国際病院一般内科) |
||||||||||||
●目でみるトレーニング | ||||||||||||
1994年から続いている雑誌「medicina」の名物連載。写真・画像を中心とした「症例提示」と症例に関する「問題」,「解答と解説」からなり,クイズを通して症例疾患への理解を深める。 |