日進月歩の医学の進歩を逃さず,かつ日常臨床に役立つ洗練した情報を提供する内科医必読の座右の書 |
44巻3号(2007年3月号) 今月の主題 日常診療・当直のための酸塩基平衡,水・電解質,輸液 (目次詳細・ご注文はこちら!) 藤田芳郎(藤田保健衛生大学医学部腎臓内科) 約20年前,私が研修医であった頃はパルスオキシメータが普及しておらず,集中治療室などで頻回に動脈血ガスを採取する係が研修医の役割でした。雑用のように思えた血液ガス採取係に,少し大げさにいえば突然光を与えてくださったのが1986年5月号の黒川清先生の編集による『medicina』でありました。「血液ガス値を読むときに,簡単なステップを覚えるだけでこんなに鑑別診断あるいは病態生理に迫ることができるんだ」という喜びを教えていただき,腎臓の機能をよく知らないにもかかわらず,新研修医あるいは医学生に得意になって教えたことを思い出します。そのステップ方式は20年以上経った現在でも,研修医の期間に覚えておいたほうがよい必須項目です。 |
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●今月の主題 座談会 | ||||||||||||
日常診療・当直で遭遇する水・電解質異常患者への対応 | ||||||||||||
とかく難しい,理解しづらいと敬遠されがちな水・電解質異常。しかし,日常診療および当直で診る機会も多い。本座談会ではMg,P,Na,Kを中心に,2~3年の研修の間に知っておいてほしい知識の『minimum requirement』と,知っておくと便利,こういう覚え方をすると便利ということを,豊富な経験を交えながら総合内科,救急,腎臓内科の各先生にお話しいただいた。 | ||||||||||||
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連載 | ||||||||||||
●東大病院内科研修医セミナー | ||||||||||||
本連載では,東大病院で内科研修医を対象に月2~3回,昼の1時間を使って行われている内科グランドカンファレンスを紹介します。各診療科での実際の症例を通して,疾患の診断・治療に関する生きた知識を吸収していただければ幸いです。 | ||||||||||||
宮崎信行,稲田修士,鈴木亜紀,八塚麻紀,瀧本禎之,吉内一浩,赤林朗(東京大学医学部附属病院心療内科) | ||||||||||||
●Case Study 診断に至る過程 | ||||||||||||
本シリーズではCase Studyを通じて鑑別診断を挙げ,診断に至る過程を解説してみたいと思います。どこに着目して鑑別診断を挙げるか,次に必要な情報は何か,一緒に考えてみませんか。 | ||||||||||||
松村正巳(金沢大学医学部付属病院リウマチ・膠原病内科) Lawrence M. Tierney Jr.(カリフォルニア大学サンフランシスコ校・内科学教授) |
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●研修おたく海を渡る | ||||||||||||
アメリカでの研修も3年が過ぎ,今回,光栄にも散文を連載させてだくことになりました。内科研修3年間の振り返りと,はじまったばかりの腫瘍内科研修での日常を織り交ぜながら,小話に使ってもらえるような話題を提供できればと考えています。毎回おちがつくといいのですが。どうかよろしくお願いします。 | ||||||||||||
白井敬祐 | ||||||||||||
●できる医師のプレゼンテーション-臨床能力を倍増するために | ||||||||||||
プレゼンテーションは診療現場において,きわめて重要な臨床能力の1つである。「質の高い研修」,「質の高い患者ケア」,プレゼンテーションの良し悪しは実はこれらを大きく左右する。本連載では,臨床医にとって必要な「プレゼン技術」の基本をわかりやすく示す。 | ||||||||||||
川島篤志(市立堺病院・総合内科) | ||||||||||||
●内科医が知っておきたいメンタルヘルスプロブレムへの対応 | ||||||||||||
昨今,メンタルヘルスは大きな社会問題となっており,プライマリケアの最前線を担う一般内科医が,それらに対応しなければならない場面も急増している。本連載では,内科医向けに,日常診療でよく遭遇するメンタルヘルスプロブレムと,その対応について解説する。 | ||||||||||||
中尾睦宏(帝京大学医学部衛生学公衆衛生学・心療内科) | ||||||||||||
●外来研修医教育への招待 | ||||||||||||
皆さん,はじめまして。そして,ようこそ外来研修医教育の現場へ。これから,日々外来での研修医教育に悪戦苦闘している私たちの現場に一緒に入りこんでいただこうと思います。 | ||||||||||||
川尻宏昭(名古屋大学医学部附属病院・在宅管理医療部 地域医療センター) | ||||||||||||
●日常診療の質を高める口腔の知識 | ||||||||||||
血小板の減少を認める患者などに対し,「止血困難・菌血症(bacteremia)のリスクがあるので,5万以下なら歯みがきは禁止」というような指示を見かけることがあります。確かに「止血困難」も「菌血症」はコワいものですが,安易に歯みがき(ブラッシング)を禁止するのも,これまたリスクになりうるのです。今月は歯肉出血と菌血症をテーマにお話しさせていただきます。 | ||||||||||||
岸本裕充(兵庫医科大学歯科口腔外科学) | ||||||||||||
●目でみるトレーニング | ||||||||||||
1994年から続いている雑誌「medicina」の名物連載。写真・画像を中心とした「症例提示」と症例に関する「問題」,「解答と解説」からなり,クイズを通して症例疾患への理解を深める。 |