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看護教育

2016年04月号 (通常号) ( Vol.57 No.4)
特集 あなたの「見方」に現象学を
 現象学の創始者フッサールは,「事象そのものへ」というテーゼを掲げました。これは何か物事をとらえる際,「こうあるものだ」「こうしているはずだ」という先入見を排し,そこで起きているもの自体を追求しようという立場です。哲学の一分野ですし,ちょっと難解ですね。けれども,決して看護教育と縁遠いものではありません。
 看護も教育も,対象である患者や学生に全人的かかわりが求められます。当然,エビデンスにもとづいた科学的,論理的アプローチが重視されますが,決してそれだけではないというのは,皆さんはご承知でしょう。「病」や「学び」は,数値化されない固有の経験や感情と深く結びついているからです。かのベナーも,臨床実践の意味を探るうえで,現象学的に人間をとらえるところから,その理論を構築しています。
 しかし人はつい,「自分の見方」で相手のことも評価し,判断しています。学生や患者の「経験」を理解するためには,「あなたの見方」を一度取り外す必要がある,と現象学は伝えます。
 今回の特集では,現象学を教える立場から,また現象学を学んだ立場から,現場の先生方に教育実践と現象学のつながりを執筆していただきました。現象学を皆さんの新たな味方として,取り入れていただくヒントになればと願っています。

■現象学はあなたにもきっとおもしろい!
教務主任養成講習会を通して
榊原 哲也
■実習指導のなかでの教員の経験を振り返る
現象学の視点から
高橋 多佳子
■現象学的に読む学生の眼差し,教員の学び
看護実習での「経験」をめぐって
前川 幸子
■私を揺り動かし,新たな意味に気づいていく
看護教員の語り,現象学的分析の試み
西村 ユミ
インタビューデータ


■看護教育研究
看護師養成課程における子どもの心に関する教育の実態調査
船越 明子/羽田 有紀/角田 秋


●【新連載】考える力を育てるシンキングツールの活用・1
シンキングツールが求められる背景
黒上 晴夫
●笑いの伝道師 Wマコトのコミュニケーション革命・4
一笑懸命!“聴く”ことで現場が変わる!
 一流と呼ばれる芸人さんは聴き手のプロだった
Wマコト
●看図アプローチへの招待・4
看図アプローチだからできる協同学習ファシリテーション
鹿内 信善/徳永 基与子/平野 加代子
●臨床教育学 わからないこととの出会い・4
私は「本当の私」をわからないということ
遠藤 野ゆり
●アジア,アフリカ,ラテンアメリカの看護教育はいま・13
ラオス
 ニューリーダーたちの奮闘:自国で看護ケアを受けたいと思われるように
嶋澤 恭子
●“医療安全力”を育むリスクアセスメントトレーニング・24
MITT:体験から学ぶチームトレーニング -企画編
斉藤 奈緒美/石川 雅彦
●宮子あずさのエキサイティングWriting・16
感情の表出を観察する
宮子 あずさ

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定価 1,620円
(本体1,500円+税8%)