医学書院

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≪シリーズ ケアをひらく≫

介護するからだ




著:細馬 宏通
  • 判型 A5
  • 頁 288
  • 発行 2016年06月
  • 定価 2,160円 (本体2,000円+税8%)
  • ISBN978-4-260-02802-8
あの人はなぜ「できる」のか?
目利きで知られる人間行動学者が、ベテランワーカーの「神対応」をビデオで分析してみると……そこにあったのは“かしこい身体”だった! ケアの現場が、ありえないほど複雑な相互作用の場であることが分かる「驚き」と「発見」の書。なぜ真似で関係が動き出すのか、延長ジェスチャーとは何か、ズレと転用のテクニックはどう使われるのか、そしてマニュアルがなぜ現場で役に立たないのか——。暗黙知を言語化するとこうなる。
*「ケアをひらく」は株式会社医学書院の登録商標です。
●本書の副読本サイトができました!
著者・細馬宏通氏によるサイト 介護するからだ 副読本 [http://12kai.com/kaigo/] ができました。 〈「はじめに」の前のまえがき〉 のほか、本書に収載できなかった文献リストや、オンラインで読める関連文書が掲載されています。
●新聞で紹介されました!
《本書では食事やベッド、入浴の介助、レクリエーションの時間におけるありふれた出来事が、研究者にとって驚愕の光景になる瞬間をユーモラスに切り取っている。ほのぼのとしたホームの現場が人間行動学的な世界へとその都度反転し、人間の無意識の動きがスローモーションのように可視化される様子が実に興味深い。》-稲泉連(ノンフィクションライター)
(書評:本よみうり堂:読売新聞(YOMIURI ONLINE)2016年8月15日より)

《介護者のちょっとした身振りやタイミングで、頑固なからだがふっと動きだすことがある。そうした緩みの瞬間に触れるたび、評者は思わず笑ってしまった。驚異の観察眼を前に、からだ暗黙裡にやってきたことが白日のもとにさらされる。そのこそばゆさにからだが痙攣していたのかもしれない。》-伊藤亜紗(東京工業大学准教授)
(共同通信社配信、『南日本新聞』2016年7月24日 書評欄、ほかより)

《心理学や社会学を駆使して認知症高齢者の日常生活を「観察」した。著者のスタートは動物行動学。…従って、従来にないユニークな「介護論」となった。》-浅川澄一(ジャーナリスト)
(『北海道新聞』2016年7月24日 書評欄より)

●雑誌で紹介されました!
《言語に偏重した調査研究ばかりを読んだり書いたりしてきた身には、言語を介さない観察とその結果は目ウロコ。こんな研究方法があるとは知らなかった》-上野千鶴子(社会学者)
《彼方に「こころ」があるかどうかより、此方に「こころ」を見出す動きがあるかどうかが重要である、という著者の問題意識は、臨床でも非常に有用であると思う》-津田篤太郎(聖路加国際病院・医師)
《自分の意識を離れた身体は、ときに心よりも自らのことを雄弁に語っている。無類に面白い、観巧者の本》-辻山良雄(Title店主)
(以上、『みすず』2017年1・2月号 「2016年読書アンケート」より)

《Hosoma’s analysis always retains a very warm and humanistic tone. Rather than highlighting the differences between ‘the demented’ and ‘the healthy,’ he uses his data to work out the interactional universals that make human behavior what it is.》- Peter Backhaus (Waseda University)
Book review, Contemporary Japan Volume 29, 2017 より)
目 次
はじめに

1 動きをつくる動き
 真似で関係が動き出す
 視界の介護?
 並んでだったらできる
 声と動作はシンクロする
 裏切りの動きに乗せられて
 得意技で時間を動かす
 「よいしょ」の謎
 差異の感覚が声をつくる

2 かしこい身体に気づく
 しぐさは忘れない
 「聞く」という表現
 タイミングで会話する
 ずれているからうまくいく
 三角の仕立て職人
 不思議な拍手
 ことばにされないルール

3 カンファレンスという劇場
 日誌が閉じられるとき
 ジェスチャーは終わらない
 空中に書く共同ノート
 オノマトペが呼び招く
 場所が記憶を持っている
 そこに居るのは誰?

4 環境に埋め込まれた記憶
 洗濯物は難しい
 「家らしさ」はどこから来るか
 立派なおくどさん
 フードコートの晩餐会

5 音楽が動きをひらく
 語りと歌のあいだ
 三橋美智也、畏るべし
 真似から即興へ
 ルール自体を即興する
 その先のヘイ・ジュード

6 持続と変奏-彼らのやり方
 スリッパという曲芸
 ポテトとポッキー
 畑を耕すように描く人
 形に「時間」が潜んでいる
 「にっき」を書く人、「日記」にする人

7 心ない心理学へ
 ナマの相互行為を見る方法
 テレビとのたたかい
 人に「心」はあるか
 「メディアの等式」と介護ロボット
 「心の理論」と身構え

終章 なぜあの人は「できる」のか
 1 スリップ(間違い)にヒントがある
 2 スリップを開いてつながるために
 3 まずは注意の獲得、そして「粘り強さ」
 4 一ではないところからやり直す-会田さんのベッド介助
 5 拒否の手前で動き直す-滝井さんの食事介助
 6 身体で示し合う-藤田さんの延長ジェスチャー
 7 「開き続けている身体」を発見し、再調整する

あとがき
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