医学書院

商品写真

≪シリーズ ケアをひらく≫

中動態の世界

意志と責任の考古学


著:國分 功一郎
  • 判型 A5
  • 頁 344
  • 発行 2017年04月
  • 定価 2,160円 (本体2,000円+税8%)
  • ISBN978-4-260-03157-8
失われた「態」を求めて-《する》と《される》の外側へ
自傷患者は言った。「切ったのか、切らされたのかわからない。気づいたら切れていた」依存症当事者はため息をついた。「世間の人とはしゃべっている言葉が違うのよね」-当事者の切実な思いはなぜうまく語れないのか? 語る言葉がないのか?それ以前に、私たちの思考を条件づけている「文法」の問題なのか? 若き哲学者による《する》と《される》の外側の世界への旅はこうして始まった。ケア論に新たな地平を切り開く画期的論考。
*「ケアをひらく」は株式会社医学書院の登録商標です。
本書が小林秀雄賞を受賞!
第16回小林秀雄賞(主催:財団法人新潮文芸振興会)が2017年8月18日に発表となり,本書が選出されました。同賞は,自由な精神と柔軟な知性に基づいて新しい世界像を呈示した作品に授与されるものです。同賞の詳細情報は こちら(新潮社「小林秀雄賞」のページ)

●著者からのメッセージです。

《中動態が失われたというのは何を意味するかというと、意志を強く問う言語、尋問する言語が登場したということだと思います。ではなぜ意志にフォーカスする言語が出てきたのか?》
『週刊読書人』2017年6月23日 講演「失われた『態』を求めて」より)

《能動態でも受動態でもない「中動態」を知ると少し生きやすくなる|著者は語る 國分功一郎『中動態の世界――意志と責任の考古学』》-「週刊文春」編集部
「文春オンライン」文藝春秋社、2017年5月14日より)

《私たちがこれまで決して知ることのなかった「中動態の世界」-「する」と「される」の外側へ》-國分 功一郎(哲学者・高崎経済大学准教授)
「現代ビジネス」講談社、2017年4月2日より)

《『中動態の世界』の謎に迫る!》
「かんかん!-看護師のためのwebマガジン」医学書院、2017年3月28日より)

●新聞で紹介されました!
《國分さんは自ら哲学してるという感じがすごくあって、そういう仕事を出来る人は同じ時代に日本にたくさんはいないんです。しかも、母語でない言語だから一番難しい、それをやってしかもこれだけの結果を出すのは凄いことだなと思いましたね。》――大澤真幸(社会学者)
『週刊読書人』2017年6月23日 対談「中動態と自由」大澤真幸×國分功一郎より)

《あたかも、地下迷宮に潜り込み、いにしえの名剣を手に入れた冒険家が、地上に戻り戦いに向かっていくかのようだ。》―野矢茂樹(東京大教授・哲学)
(『朝日新聞』2017年5月21日 読書欄・BOOK.asahi.comより)

《たとえばアルコール依存症の人々は、自由に飲酒する喜びを喪失した人々、自身の「外」にある病によって飲酒を強制された人々、と言えるだろう。…彼らの「本質」と「自由」の回復を支援する臨床家にとっても、「中動態」から見える風景は、新たな希望の糧となるだろう。》-斎藤環(筑波大教授・精神科医)
(『毎日新聞』2017年5月28日 読書欄より)

《充実した哲学書であるとともに、きわめて臨床的な書物である。…精神病理学/精神分析の思考を刺激する本書が、医学書院の「シリーズ・ケアをひらく」で出た意味は大きいと言わざるをえない。》-松本卓也(京都大准教授・精神科医)
『図書新聞』第3305号 2017年6月3日 より)

《シリーズ「ケアをひらく」の一冊に入った本書で、看護が正面から論じられる場面はほとんどない。だが、私たちが生きる現場を根底から見据える視点を、哲学から与えてくれる。》-納富信留(東京大教授・哲学)
(『読売新聞』2017年5月7日 読書欄より)

《これまで人は行動をどう捉えてきたか。これが本書のテーマだ。〔…〕読み終えて現実だと思い込んでいた夢から醒めるような感覚にくらくらする。》-山本貴光(文筆業・ゲーム作家)
(『日本経済新聞』2017年4月29日 読書欄より)

《「思い出」とは、思い出すことではない。身体に宿った「思い」が、ふと出てくることをいう。……そこには能動も受動もない。》-安田登(能楽師)
(共同通信社配信、『山陰新聞』2017年6月4日 書評欄、ほか)

《本書は、「私が何ごとかをするというのはどういうことか」という問いを解明しようとするものである。》-宇波彰(評論家)
(『公明新聞』2017年8月21日 読書欄より)

●webで紹介されました!
《「まさにそこを質問したかった」と読み手の気持ちを先取りする、「そんな大事な論点が残っていたか」と蒙を啓かせる、「そんな細かいところまで詰めるのか」と感心させられる、本書では、そんな驚きの問いが次から次へと繰り広げられる。》-小木田順子(編集者)
『三省堂書店×WEBRONZA 神保町の匠』2017年04月20日より)

《この論点を「ケアをひらく」というシリーズ内に収めたことも秀逸な視点だと思う。アルコール依存症や薬物依存症の問題は、本人の意志だけではどうにも解決できないのだが、周囲に正しく理解されないことも多い。これを回避するための術が、この中動態という概念の中に眠っているかもしれないというのだ。》-内藤順(書評家)
『HONZ』おすすめ本レビュー 2017年04月11日より)
目 次
プロローグ-ある対話

第1章 能動と受動をめぐる諸問題

第2章 中動態という古名

第3章 中動態の意味論

第4章 言語と思考

第5章 意志と選択

第6章 言語の歴史

第7章 中動態、放下、出来事-ハイデッガー、ドゥルーズ

第8章 中動態と自由の哲学-スピノザ

第9章 ビリーたちの物語


あとがき
関連書
  • 商品写真
    ≪シリーズ ケアをひらく≫
    その後の不自由
    「嵐」のあとを生きる人たち
    著:上岡 陽江/大嶋 栄子
    定価 2,160円 (本体2,000円+税8%)
    ISBN978-4-260-01187-7
  • 商品写真
    ≪シリーズ ケアをひらく≫
    リハビリの夜
    著:熊谷 晋一郎
    定価 2,160円 (本体2,000円+税8%)
    ISBN978-4-260-01004-7
  • 商品写真
    ≪シリーズ ケアをひらく≫
    べてるの家の「非」援助論
    そのままでいいと思えるための25章
    著:浦河べてるの家 
    定価 2,160円 (本体2,000円+税8%)
    ISBN978-4-260-33210-1