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標準微生物学


(第13版)

監修:中込 治
編集:神谷 茂/錫谷 達夫

  • 判型 B5
  • 頁 682
  • 発行 2018年03月
  • 定価 7,560円 (本体7,000円+税8%)
  • ISBN978-4-260-03456-2
将来感染症と向き合うための土台となる、心強い1冊
定評ある微生物学の教科書改訂第13版。(1)3年間隔の改訂による最新かつ正確な記述、(2)臨床とのつながりを重視した構成、(3)よくまとまった図表、(4)オールカラーの紙面、(5)細菌・真菌・ウイルス・寄生虫をカバー、などの前版からの特徴はもとより、今版では項目を再編し、各章冒頭にKEY POINTSを掲載。各病原微生物の特徴を、さらにわかりやすく学べるようになった。将来感染症と向き合うための土台となる、心強い1冊。

『標準医学シリーズ 医学書院eテキスト版』は「基礎セット」「臨床セット」「基礎+臨床セット」のいずれかをお選びいただくセット商品です。
各セットは、該当する領域のタイトルをセットにしたもので、すべての標準シリーズがセットになっているわけではございません。
序 文
第13版 序

 『標準微生物学』は初版からこの第13版に至るまで,医学における微生物学はいかにあるべきかという理念を求め時代の要請に応えるとともに,時代のゆく先に指針を与えるべく改訂を重ねてきた.その結果培われてき...
第13版 序

 『標準微生物学』は初版からこの第13版に至るまで,医学における微生物学はいかにあるべきかという理念を求め時代の要請に応えるとともに,時代のゆく先に指針を与えるべく改訂を重ねてきた.その結果培われてきた本書の特徴は以下のとおりである.
(1)臨床とのつながりを重視:基礎医学である病原微生物学を学ぶことが,臨床医学における感染症学にどのように展開していくのか.病原微生物学の学習は,この感染症学への応用という視点を欠けばその意味を失いかねない.一方,感染症学の理解も,個々の病原微生物学の生物学的特徴を知るという努力を欠けば危うい.そのため本書では臨床とのつながりを重視し,随所に参照頁を入れ,多層的理解を助ける構成をとっている.学生諸君は,クロスリファレンスの労をいとわず,学んだ知識を有機的に結び付けてほしい.
(2)最新かつ正確な記述:本書は総論から各論まで,医学生が基礎および臨床を通して必要とする病原微生物学の内容を網羅し,必要に応じAdvanced Studiesとしてより進んだ事項も記載している.また,各項目の記述が正確であることはもちろん,3年間隔で定期的に改訂することにより,常に最新の内容を盛り込んだ信頼ある微生物学の教科書となっていると自負している.
(3)分類学を基本とした,よく整理された目次構成:本書は,細菌学・真菌学・ウイルス学・寄生虫学のすべてを通して,分類学を基本にした目次構成をとっている.これにより,微生物の体系的な理解が自然に身につくだろう.
(4)構成マップの付与:細菌学・真菌学・ウイルス学・寄生虫学の総論と各論を扱う第II編~第VII編では,冒頭に構成マップを付け,はじめにその編全体の内容を視覚的に概観できるようにしている.
(5)オールカラーでビジュアルな誌面:全頁カラーとし,また図表も適宜刷新することで,より見やすいページ構成となるよう心がけている.

 これらの特徴を堅持し,この第13版からは新たに以下のような改訂を加えた.

・「KEY POINTS」の掲載:細菌学・真菌学・ウイルス学・寄生虫学の総論と各論を扱う第II編~第VII編では,各章の冒頭にその章で学ぶべき要点をまとめた.これは細菌学・真菌学・ウイルス学・寄生虫学のエッセンスを凝縮した標準的学習事項を,簡潔かつ明快に示したものである.読者の効率的な学習を助けるだろう.
・目次の再構成:細菌・真菌・ウイルス・寄生虫のそれぞれの分野で,微生物が宿主の免疫を回避し病原性を発揮する機構の理解が深まっている.そこで,今版では章建てを見直し,一般的な抗原抗体反応や免疫の基礎は免疫学の教科書に譲り,細菌・真菌・ウイルス・寄生虫それぞれの免疫を各論的に織り交ぜて,寄生体と宿主とのせめぎ合いのメカニズムに関する記述を充実させた.また,ウイルス学各論はゲノムの性状による体系的な章建てにした.なお,肝炎ウイルスは独立させず,分類学的な該当箇所に再編した.
・「第VII編 寄生虫学」の拡充:前版で初めて寄生虫学を他の微生物学と同様に“編”として独立させ好評を得た.今版ではさらにグローバル化する社会の要請に応え,寄生虫学,とりわけ原虫学の章を全面的に刷新・充実させた.
・付1「主要細菌名カナ表記一覧」の掲載:細菌の学名をいかにカタカナ表記するかについては,専門家の間でも統一した見解はない.専門家であれば各自が適切に発音することでかまわないが,初学者にとっては,細菌の学名をどう読むかは難題である.そこで,今版では付録として標準とすべき1つの表記を提案した.細菌の学名を読むときの参考にしてほしい.

 本書を活用することで,学生諸君が病原微生物学の生きた知識を身につけてくれることを望む.

 最後に,改訂の趣旨を了解し,編者からの少なからぬ無理な要求にも快く応じられ執筆に協力してくださった分担執筆者に御礼申し上げる.また,校正は細心の注意をもって行ったが,なお意を尽くさぬところを懼れる.この点に関し,ぜひとも読者からのご叱正を賜りたい.誤記についてはもちろんのこと,ご指摘いただいた内容については編者らが必ず検討を加え,増刷あるいは改訂の際に適切に反映させている.お気づきの点があれば,医学書院『標準微生物学』編集室宛にご連絡いただければ幸いである.

 2018年3月
 監修 中込 治
 編集 神谷 茂 錫谷達夫
目 次
第I編 微生物学の歴史と対象
 第1章 病原微生物学の歴史的基盤
 第2章 微生物の種類と病原微生物学

第II編 細菌学総論
 第II編 構成マップ
 第3章 細菌の構造と機能
 第4章 細菌の代謝
 第5章 細菌遺伝学
 第6章 細菌の病原性
  細菌の病原因子
  細菌毒素
  エンドトキシン(リポ多糖)
 第7章 細菌の分類と同定
 第8章 細菌の検査室診断
 第9章 細菌感染症と化学療法

第III編 細菌学各論
 第III編 構成マップ
 第10章 グラム陽性球菌
 第11章 有芽胞菌
 第12章 グラム陽性無芽胞桿菌
 第13章 グラム陰性通性嫌気性桿菌
  腸内細菌科
  ビブリオ科
  エロモナス科
  その他のグラム陰性通性嫌気性桿菌
 第14章 グラム陰性好気性桿菌
 第15章 グラム陰性無芽胞偏性嫌気性桿菌
 第16章 グラム陰性好気性球菌および球桿菌
 第17章 グラム陰性嫌気性球菌
 第18章 らせん菌
  スピロヘータ科
  レプトスピラ科
  その他のらせん菌
 第19章 放線菌とその関連細菌
 第20章 口腔細菌
 第21章 マイコプラズマ
 第22章 リケッチア
 第23章 クラミジア

第IV編 真菌学
 第IV編 構成マップ
 第24章 真菌学総論
 第25章 真菌学各論
  子嚢菌門
  担子菌門
  ムーコル(ケカビ)門

第V編 ウイルス学総論
 第V編 構成マップ
 第26章 ウイルスの形態・構造・組成
 第27章 ウイルスの分類と命名
 第28章 ウイルスの増殖
 第29章 ウイルスの遺伝・進化
 第30章 ウイルスの病原性
 第31章 ウイルスの検査室診断
 第32章 ウイルス感染症の治療

第VI編 ウイルス学各論
 第VI編 構成マップ
 第33章 DNA型ウイルス
 第34章 プラス鎖RNA型ウイルス
 第35章 マイナス鎖RNA型ウイルス
 第36章 2本鎖RNA型ウイルス
 第37章 逆転写酵素を持つウイルス
 第38章 所属科未定のウイルス
 第39章 プリオン

第VII編 寄生虫学
 第VII編 構成マップ
 第40章 寄生虫と宿主
 第41章 原虫学
 第42章 蠕虫学

第VIII編 微生物学の臨床への展開
 第43章 感染症の制圧と予防
 第44章 日和見感染症と医療関連感染
 第45章 敗血症と全身性炎症反応症候群(SIRS)
 第46章 臨床症状から病原診断へ:syndromic approach
 第47章 滅菌と消毒
 第48章 バイオセーフティと病原微生物の取り扱い

付録 細菌学実習に役立つ培地の基礎

付1 主要細菌名カナ表記一覧
付2 本書で用いた略語一覧
微生物名索引
和文索引
欧文索引