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≪新看護学 2≫

専門基礎[2]

疾病のなりたち 感染と予防 [特論]臨床検査
(第14版)

執筆:甲斐 明美/貞升 健志/〆谷 直人/柳井 広之/山田 俊幸

  • 判型 B5
  • 頁 304
  • 発行 2018年01月
  • 定価 2,700円 (本体2,500円+税8%)
  • ISBN978-4-260-03175-2
本書の特徴
「疾病のなりたち」(病理学)では、最新の医療状況に即して内容を絞り込み、写真とイラストをふんだんに用いて、より深く理解できるように構成しました。
「感染と予防」(微生物、感染症)では、病原微生物の知識の網羅性を高め、近年重要度を増している新興・再興感染症や薬剤耐性菌などについても詳しく解説しています。また、わかりやすい記述と、臨床に役だてられる内容を心がけ見直しを行いました。
「臨床検査」では,各検査に「看護のポイント」を設け、少ない授業時間の中で効率よく学べるよう、また臨床がイメージできるよう工夫をしました。厳選した内容について平易かつ具体的な解説に努めました。
講義でより使いやすくなるよう、各科目の分量のバランスを見直しました。また各章末には、自習や宿題、試験対策に使える復習問題を設けました。
序 文
はしがき

看護を取り巻く環境
 私たちを取り巻く社会は目ざましい発展をとげ,治療法や医療技術,医療情報処理装置などの進歩も日々とどまるところを知らない。しかし一方では,高齢化・少子化の著しい進行と疾病構造の変化,労働力人口の逓減,世界規模での経済的な環境の変化など...
はしがき

看護を取り巻く環境
 私たちを取り巻く社会は目ざましい発展をとげ,治療法や医療技術,医療情報処理装置などの進歩も日々とどまるところを知らない。しかし一方では,高齢化・少子化の著しい進行と疾病構造の変化,労働力人口の逓減,世界規模での経済的な環境の変化など,広く社会構造に根ざし,医療界に波及する大きな問題が重くのしかかっている。
 それに伴って保健医療においても,法律・制度面だけでなく,業務の内容・運用や従事者の教育方針に関して真剣な検討や対応を迫られており,看護業務あるいは看護教育のあり方にもその影響が及びはじめている。
 このように情勢が大きくかわろうとしているいま,みなさんは「看護」という専門領域に進もうとしている。

看護の役割と「専門基礎科目」
 看護とは,「病んでいる」人間,つまり病人(患者)を対象とし,その生命の維持,健康への回復を援助する専門業務である。病人は,正常な身体機能に異常をきたした人である。そのような病人を対象としたとき,看護技術を単に覚えたというだけでは,本当の看護は実践できない。病人の身体の内部で生じている異常の意味を科学的に理解し,病人が示す症状や状態がなにに,どのように由来するのかということを追究しようとする姿勢が,看護実践の背景として必要とされるのである。
 「専門基礎科目」は,医学・生物学領域の知識の習得を通して,病人を正しく,正確に見る基礎を養うことを目的としている。学ぶ内容は,正常な人体のしくみ(身体の構造・解剖)とはたらき(機能・生理),およびそれらが異常をきたした場合(疾患),異常のおこり方や原因(病態生理),あるいは疾患からの回復を促進する方法(治療)などである。また,看護を行うにあたっては,倫理や心理に関する知識,保健医療福祉のしくみ,看護に関係する法律について学ぶことも重要である。
 本書をもとに十分に学習し,しっかりとした知識を土台として,病む人の状態や心理が理解できる看護職者になられることを願ってやまない。

改訂の経過とカリキュラムの変遷
 本書は,1970(昭和45)年に准看護学生のための教科書として初版が刊行された。以来,その役割とその重要性に鑑みて,医学・看護学および周辺諸科学の発展・分化や,社会の変化などをいち早く読み取りながら,定期的に改訂を重ね,看護の質の向上に資するべく対応してきた。さらに,教科内容の設定なども含めて,あえてこれを教科書に具体化して示してきた。
 2002(平成14)年4月に行われたカリキュラム改正では,以前に増して総授業時間数が大幅に引き上げられる一方,「看護と倫理」「患者の心理」や「精神看護」などの新たな教科が追加された。新設の教科は講座に取り込み,また授業時間数が大きく増えた「専門基礎科目」の各教科とも,情報・記載量などを考慮して改訂を行った。同時に,この間,学習者の利便を考慮しながら,記載内容の刷新・増補,解説の平易化をはかり,より学びやすい教科書づくりに努めてきた。幸い,このような編集方針は全国の教育施設から評価をいただき,本書を幅広く利用していただくこととなった。

改訂の趣旨
 前回の改訂で全ページをカラー化し,写真や図解を多数掲載して,学習のたすけになるよう工夫を凝らした。今回の改訂では,内容にさらにみがきをかけるとともに,各章末に「復習問題」を設けた。知識の定着や試験対策にぜひ役だてていただきたい。
 専門基礎科目のなかでも授業時間数が多い「疾病の成り立ち」では,ページ数を増やし,写真と図を組み合わせて,病変発生の一般的なしくみから,各器官系統のおもな病態生理が広く,深く学べるものとした。
 「感染と予防」では,病原微生物の知識の網羅性を高め,近年重要となっている新興・再興感染症や薬剤耐性菌についても詳述した。
 特論の「臨床検査」はカリキュラムに教科の指定はないが,医療職者に共通して必須の知識として位置づけており,各検査に「看護のポイント」を設けて,効率よく大切な箇所がわかるように構成している。
 なお,編集にあたって,文中での表現の煩雑さを避けるため,特定の場合を除いて看護師・准看護師に共通する事項は「看護師」と表現したので,あらかじめご了解いただきたい。
 本書は今後とも,有用で使いやすい教科書を目ざしていく所存である。本書を准看護師教育にご活用いただき,各位の忌憚ないご意見をお寄せいただければ幸いである。

 2017年11月
 著者ら
目 次
疾病のなりたち (柳井広之)
 第1章 疾病のなりたちと病理学
  A.病理学を学ぶにあたって
  B.臨床医学における病理学
  C.疾患の原因
 第2章 疾病のなりたち―基本的病変
  A.先天異常
  B.細胞・組織の傷害と適応・修復
  C.体液循環の異常
  D.炎症
  E.代謝障害
  F.腫瘍
 第3章 おもな疾病のなりたち
  A.呼吸器疾患
  B.循環器疾患
  C.消化器疾患
  D.血液・造血器疾患
  E.内分泌疾患
  F.脳・神経疾患
  G.運動器の疾患
  H.腎・尿路疾患
  I.女性生殖器・乳腺疾患
  J.皮膚疾患
  K.感覚器の疾患
  L.膠原病

感染と予防
 第1章 微生物の基礎知識 (甲斐明美)
  A.微生物学の歩み
  B.微生物の種類
  C.感染と発病
  D.免疫
  E.感染症の予防
  F.病原微生物と化学療法
 第2章 細菌 (甲斐明美)
  A.細菌の種類と特徴
  B.おもな病原細菌
 第3章 ウイルス (貞升健志)
  A.ウイルスの種類と特徴
  B.おもな病原ウイルス
 第4章 真菌 (貞升健志)
  A.真菌の種類と特徴
  B.真菌感染症
 第5章 原虫類 (貞升健志)

[特論]臨床検査
 第1章 臨床検査と看護 (山田俊幸)
  A.臨床検査の意義と種類
  B.臨床検査の介助における一般的な注意
  C.検査データについての一般的知識
 第2章 臨床検査とその介助法 (山田俊幸・〆谷直人)
  A.一般検査
  B.血液学的検査
  C.血液生化学検査
  D.免疫血清検査
  E.微生物検査
  F.遺伝子検査
  G.病理検査
  H.生理機能検査

〔付表〕おもな検査項目と基準範囲 (山田俊幸)
さくいん