外科レジデントマニュアル 第4版
外科研修医の必携マニュアルの改訂版
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外科研修医に必携のマニュアルとして好評を博してきた『外科レジデントマニュアル』の改訂第4版。安全でミスの少ない診療のために必要な知識の確認が短時間でできるという基本理念は踏襲。第4版は研修制度の変更に伴い、各論では専門性を高めた記述としたが、術前術後管理、基本的外科手技などの外科のベーシックをおさえた内容は、初期研修にも存分に活用できるものとなっている。
*「レジデントマニュアル」は株式会社医学書院の登録商標です。
シリーズ | レジデントマニュアル |
---|---|
編集 | 松藤 凡 / 山内 英子 / 岸田 明博 / 鈴木 研裕 |
発行 | 2017年07月判型:B6変頁:352 |
ISBN | 978-4-260-02817-2 |
定価 | 4,180円 (本体3,800円+税) |
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- 目次
序文
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序/謝辞
序
『外科レジデントマニュアル(第4版)』を刊行することになりました.
1933年,聖路加国際病院は全国に先立って米国式インターン・レジデント研修を開始し,その後も臨床教育に取り組んできました.全国各地から集まった研修医は,将来の専攻科に関係なく外科にローテーションします.まったく背景の異なる研修医が同じように修練を行います.当時は,複数の手書きの手順書を見ながら指示を出していました.このような日々の診療の手順や指示をまとめて,常時ポケットに入れて携帯できるようにしたものが『外科レジデントマニュアル』です.1991年,西尾剛毅外科医長の編集により初版が刊行されました.実用的で具体的な内容にするため,現場で指示を出している専攻医や若手のスタッフが中心となって作成しました.その後版を重ねて,このたび第4版の刊行に至りました.
この間に,診療や研修のありかたも大きく変わりました.外科も細分化し,消化器外科,心臓血管外科,呼吸器外科,小児外科のsubspecialty領域が形成され,乳腺外科も新しい専門領域として確立してきました.一方では,将来の専門領域にかかわらず,広く外科修練を行うことも求められていますが,すべての領域の専門医療を単一施設で研修することも難しくなってきました.これからは複数の診療科や施設で,一人の外科医を育てることになります.医師だけでなく診療科や医療施設も多様化した状況のなかで研修を行うには,共通の認識と言語が必要です.このような現状を鑑み,第4版の編纂にあたっては,複数の施設から多数の診療科スタッフが一堂に会し,何度も確認しあいながら作業を進めてきました.
くしくも,新しい専門研修制度が始まろうとしています.本マニュアルが,研修医や外科専攻医の方々の日々の修練と安全・安心な診療に役立てば本望です.
最後になりましたが,当初から長年にわたり『外科レジデントマニュアル』の編集,出版にご尽力いただきました医学書院の方々に深謝いたします.
2017年7月
聖路加国際病院副院長・小児総合医療センター長・小児外科部長
松藤 凡
謝辞
本書の作成にあたっては,多くの方にご協力を頂いた.聖路加国際病院の集中治療室長青木和裕先生,麻酔科林督人先生・米倉なほ先生,感染症内科森信好先生・松尾貴公先生,血液内科小山田亮祐先生,心臓血管外科山崎学先生,薬剤部高山慎司先生,栄養科松元紀子先生には様々な疑問に専門家として具体的なご助言を頂いた.またヘルニアセンター長柵瀬信太郎先生には聖路加国際病院の伝統に基づく貴重な資料をご提供頂いた.ここに感謝の意を表します.
聖路加国際病院および東京ベイ・浦安市川医療センターの外科医の皆様には,多忙な業務の中で執筆を快く引き受けて頂いた.また,本書の編集に携わってくれた,岸田明博先生,山内英子先生,鈴木研裕先生の3名の敢闘により,マニュアルでありながら学術的にも示唆に富む内容となった.ご協力に深謝致します.
秘書の板垣香織さんにも,本書の作成にあたっての親身なサポートに謝意を表します.
医学書院の編集である大橋尚彦さんには,締切を守らない我々外科医と辛抱強くお付き合い頂き,立派なマニュアルとして完成するよう最後までご尽力頂いた.本当にありがとうございました.
編集代表 松藤 凡
序
『外科レジデントマニュアル(第4版)』を刊行することになりました.
1933年,聖路加国際病院は全国に先立って米国式インターン・レジデント研修を開始し,その後も臨床教育に取り組んできました.全国各地から集まった研修医は,将来の専攻科に関係なく外科にローテーションします.まったく背景の異なる研修医が同じように修練を行います.当時は,複数の手書きの手順書を見ながら指示を出していました.このような日々の診療の手順や指示をまとめて,常時ポケットに入れて携帯できるようにしたものが『外科レジデントマニュアル』です.1991年,西尾剛毅外科医長の編集により初版が刊行されました.実用的で具体的な内容にするため,現場で指示を出している専攻医や若手のスタッフが中心となって作成しました.その後版を重ねて,このたび第4版の刊行に至りました.
この間に,診療や研修のありかたも大きく変わりました.外科も細分化し,消化器外科,心臓血管外科,呼吸器外科,小児外科のsubspecialty領域が形成され,乳腺外科も新しい専門領域として確立してきました.一方では,将来の専門領域にかかわらず,広く外科修練を行うことも求められていますが,すべての領域の専門医療を単一施設で研修することも難しくなってきました.これからは複数の診療科や施設で,一人の外科医を育てることになります.医師だけでなく診療科や医療施設も多様化した状況のなかで研修を行うには,共通の認識と言語が必要です.このような現状を鑑み,第4版の編纂にあたっては,複数の施設から多数の診療科スタッフが一堂に会し,何度も確認しあいながら作業を進めてきました.
くしくも,新しい専門研修制度が始まろうとしています.本マニュアルが,研修医や外科専攻医の方々の日々の修練と安全・安心な診療に役立てば本望です.
最後になりましたが,当初から長年にわたり『外科レジデントマニュアル』の編集,出版にご尽力いただきました医学書院の方々に深謝いたします.
2017年7月
聖路加国際病院副院長・小児総合医療センター長・小児外科部長
松藤 凡
謝辞
本書の作成にあたっては,多くの方にご協力を頂いた.聖路加国際病院の集中治療室長青木和裕先生,麻酔科林督人先生・米倉なほ先生,感染症内科森信好先生・松尾貴公先生,血液内科小山田亮祐先生,心臓血管外科山崎学先生,薬剤部高山慎司先生,栄養科松元紀子先生には様々な疑問に専門家として具体的なご助言を頂いた.またヘルニアセンター長柵瀬信太郎先生には聖路加国際病院の伝統に基づく貴重な資料をご提供頂いた.ここに感謝の意を表します.
聖路加国際病院および東京ベイ・浦安市川医療センターの外科医の皆様には,多忙な業務の中で執筆を快く引き受けて頂いた.また,本書の編集に携わってくれた,岸田明博先生,山内英子先生,鈴木研裕先生の3名の敢闘により,マニュアルでありながら学術的にも示唆に富む内容となった.ご協力に深謝致します.
秘書の板垣香織さんにも,本書の作成にあたっての親身なサポートに謝意を表します.
医学書院の編集である大橋尚彦さんには,締切を守らない我々外科医と辛抱強くお付き合い頂き,立派なマニュアルとして完成するよう最後までご尽力頂いた.本当にありがとうございました.
編集代表 松藤 凡
目次
開く
1 基本的術前術後の管理
1 入院時の指示
2 手術前の指示
3 抗菌薬の予防的投与
4 手術後の指示
5 解熱・鎮痛・鎮静薬の使いかた
6 輸液管理
7 輸血
8 術後合併症の予防と対策
9 外科的ドレーン,チューブの管理
10 手術創の管理
11 栄養管理:静脈栄養と経腸栄養
12 褥瘡管理
2 基本的外科手技
1 静脈ライン
2 中心静脈ライン
3 動脈ライン
4 腹腔穿刺
5 胸腔穿刺
6 局所麻酔
7 気管内挿管
3 合併症をもつ患者の術前術後管理
1 感染をもつ患者の管理
2 呼吸器疾患を有する患者の管理
3 心疾患を有する患者の管理
4 肝疾患を有する患者の管理
5 腎疾患を有する患者の管理
6 糖尿病を有する患者の管理
7 特殊薬剤投与中の患者の管理
4 消化器外科
1 食道切除術
2 胃切除術
3 肝切除術
4 膵頭十二指腸切除術
5 膵体尾部切除術
6 胆嚢摘出術
7 虫垂切除術
8 結腸・直腸切除術
9 痔核・痔瘻根治術
10 鼠径部ヘルニア修復術
5 心臓外科・血管外科
1 冠動脈バイパス(CABG)
2 大動脈瘤・大動脈解離
3 弁膜症の外科的治療について
6 呼吸器外科
1 肺切除術
2 肺葉切除とリンパ節郭清
3 縮小手術
4 気胸手術
5 縦隔腫瘍手術
6 呼吸器術後管理
7 小児外科
1 体温管理
2 輸液・電解質管理
3 栄養管理
4 Blood access(中心静脈ライン)
5 鼠径部の疾患
6 急性腹症
8 乳腺・内分泌外科
1 乳がんの術式を決めるときのポイント
2 術式(術前・術中・術後の注意)
3 甲状腺・副甲状腺外科
9 外傷
1 Prehospital care
2 Primary survey
3 Secondary survey
4 Damage control surgery
10 Surgical ICU
1 モニタリング
2 鎮静・鎮痛
3 急性呼吸不全
4 急性循環不全
5 敗血症
6 消化管出血
索引
COLUMN
敗血症の新定義について
外科医のプロフェッショナリズム
タイムアウト
“To err is Humane”
1 入院時の指示
2 手術前の指示
3 抗菌薬の予防的投与
4 手術後の指示
5 解熱・鎮痛・鎮静薬の使いかた
6 輸液管理
7 輸血
8 術後合併症の予防と対策
9 外科的ドレーン,チューブの管理
10 手術創の管理
11 栄養管理:静脈栄養と経腸栄養
12 褥瘡管理
2 基本的外科手技
1 静脈ライン
2 中心静脈ライン
3 動脈ライン
4 腹腔穿刺
5 胸腔穿刺
6 局所麻酔
7 気管内挿管
3 合併症をもつ患者の術前術後管理
1 感染をもつ患者の管理
2 呼吸器疾患を有する患者の管理
3 心疾患を有する患者の管理
4 肝疾患を有する患者の管理
5 腎疾患を有する患者の管理
6 糖尿病を有する患者の管理
7 特殊薬剤投与中の患者の管理
4 消化器外科
1 食道切除術
2 胃切除術
3 肝切除術
4 膵頭十二指腸切除術
5 膵体尾部切除術
6 胆嚢摘出術
7 虫垂切除術
8 結腸・直腸切除術
9 痔核・痔瘻根治術
10 鼠径部ヘルニア修復術
5 心臓外科・血管外科
1 冠動脈バイパス(CABG)
2 大動脈瘤・大動脈解離
3 弁膜症の外科的治療について
6 呼吸器外科
1 肺切除術
2 肺葉切除とリンパ節郭清
3 縮小手術
4 気胸手術
5 縦隔腫瘍手術
6 呼吸器術後管理
7 小児外科
1 体温管理
2 輸液・電解質管理
3 栄養管理
4 Blood access(中心静脈ライン)
5 鼠径部の疾患
6 急性腹症
8 乳腺・内分泌外科
1 乳がんの術式を決めるときのポイント
2 術式(術前・術中・術後の注意)
3 甲状腺・副甲状腺外科
9 外傷
1 Prehospital care
2 Primary survey
3 Secondary survey
4 Damage control surgery
10 Surgical ICU
1 モニタリング
2 鎮静・鎮痛
3 急性呼吸不全
4 急性循環不全
5 敗血症
6 消化管出血
索引
COLUMN
敗血症の新定義について
外科医のプロフェッショナリズム
タイムアウト
“To err is Humane”