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医療安全ワークブック


(第3版)

著:川村 治子

  • 判型 B5
  • 頁 250
  • 発行 2013年04月
  • 定価 3,024円 (本体2,800円+税8%)
  • ISBN978-4-260-01788-6
必須の知識に絞り、根拠からわかりやすく解説! 医療安全の定本第3版
看護教育の中では抜け落ちてしまいがちで、かつ、知らないと重大な結果を招きかねない必須知識に絞り、その根拠からわかりやすく解説した医療安全の定本第3版。着実に進む医療安全対策を踏まえて記述を見直すとともに、新たな薬剤や電子カルテの普及に伴う問題など、UNIT1を中心に今日の看護現場の状況に即した内容にアップデート! 薬剤・機器の写真も最新かつよりわかりやすいものに刷新。

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会場:
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序 文
第3版出版によせて

 2004年の初版から10年,そして2008年の第2版から5年,このたび第3版を発行することができました。お蔭様で本書はこれまで,約8万人もの看護学生,臨床の若い看護師および教育担当者の皆さんに読んでいただけました。本当にうれしく,この場をお借りして,心から御...
第3版出版によせて

 2004年の初版から10年,そして2008年の第2版から5年,このたび第3版を発行することができました。お蔭様で本書はこれまで,約8万人もの看護学生,臨床の若い看護師および教育担当者の皆さんに読んでいただけました。本当にうれしく,この場をお借りして,心から御礼を申し上げます。

 医療事故が社会問題化したのは,1999年のY大学病院の手術患者取り違え事故がきっかけでした。あれから14年,医療事故件数が減少したか否かの実態はわからないところもありますが,部署や職種を超えた安全活動が医療現場に根をおろしたことは確かな変化です。一方,製薬企業や医療機器企業の医療安全のための取り組みは目を見張るものがあります。このことは,「第2版の出版に寄せて」でも触れましたが,今回の改訂でも,注射薬の写真の撮影で,アンプルに貼られているラベルに「緩徐に静注」を見て,思わず胸が熱くなりました。以前なら「静」とのみ書かれていたはずです。急速なワンショットによる副作用の注意は,本書でも1セクションをとって紹介してきました。ささやかな記載の変化ですが,現場の投与者と患者の安全の視点に立った情報の共有の1つです。メーカの配慮に敬意を感じずにはいられませんでした。

 この第3版では,第2版以降のこうした医療安全に関する変化をできるだけ盛り込んでいます。主な変更点は,UNIT1とUNIT2です。まず,UNIT1の「知らねばならない“危険”の知識」では,注射薬のラベルの変更が進んでいるのを受けて,注射薬の写真を一新しています。さらに,(財)医療機能評価機構で収集された重要と思われる事例で,前版で触れていなかった注意点を加筆しています。そのほか,看護師にとって投与時と投与後の観察上重要な糖尿病薬における最近の進歩も盛り込んでいます。全体として,薬剤の解説は最新の治療薬書籍に準拠した修正と加筆を行なっています。また,UNIT2の「看護業務に必要な計算ドリル」の計算問題も一新しています。

 第3版も,看護師の卒前・卒後の医療安全教育に少しでも役立ちますよう,心から願っています。

 2013年3月  川村治子
目 次
第3版出版によせて
第2版出版によせて
初版はじめに

UNIT 1 知らねばならない“危険”の知識
注射
 SECTION 1 医師の指示を正しく読み取る
        2 不完全になりやすい口頭指示と指示受け
        3 誤りやすい書き写し,転記ミスに要注意
        4 注射の指示変更,その指示受けミスに要注意
        5 注射薬のラベルの意味が理解できますか?
        6 注射薬のさまざまな単位,1mL中の薬剤成分量もさまざま
        7 1規格とは限らない注射薬,規格間違いも要注意
        8 2つのキシロカインの不思議
        9 似た輸液ボトルの間違い,輸液ボトル名の語尾の違いはなぜ?
       10 インスリンの間違いは重大,正しい知識を身につけよう
       11 点滴準備は1患者単位で,中断時には「済」と「未」を分ける工夫を
       12 患者や注射の取り違えは意外と起こりやすい?
       13 ちょっと待って! そのカリウムの側管注
       14 危機を救うカテコールアミン,間違えば危機に!
       15 ワンショット静注時には注入速度に注意しよう
       16 複数チューブ挿入患者で投与経路を間違えない
       17 正しく使おう三方活栓
       18 点滴の滴数計算と滴数調節の間違いを防ごう
       19 静脈への穿刺時の神経損傷に気をつけよう
       20 呼名応答のみでの確認は患者間違いの危険
       21 三方活栓部のはずれで大出血,睡眠中でも接続部の確認を
       22 点滴や静注時の皮下漏れ注意の薬剤と重大な漏れを知っておこう
       23 遅れていたら速めて遅れを取り戻そう…それ,大丈夫?!
       24 病棟ストック薬の入れ間違いが次の注射ミスにつながる
ポンプ
 SECTION 1 輸液ポンプに正しくチューブを装着しよう
        2 “押し子はずれ”はシリンジポンプでの重大エラー
        3 流量設定を間違えないようにしよう
        4 フリーフローは最悪! ポンプのドアを開けるときは三方活栓を閉じよ
        5 三方活栓開放忘れで閉塞アラーム,いきなり開放は厳禁
        6 複数のポンプ,複数輸液ライン使用時の危険性を知っておこう
        7 ポンプ操作間違いに関連する重要薬剤を知っておこう
内服
 SECTION 1 内服薬処方せんを正しく理解しよう
        2 類似名称の内服薬に注意しよう
        3 外用薬の間違いに注意しよう
        4 鎮痛・解熱・抗炎症薬の頓用時に注意しよう
        5 血糖降下剤(糖尿病薬)の与薬に注意しよう
        6 内服与薬エラーが起きやすい状況を知っておこう
輸血
 SECTION 1 最悪の医療事故,血液型不適合輸血について知ろう
        2 血液型の間違いで輸血事故,血液型判定用採血は最も危険な採血
        3 血液の取り違えで輸血事故,取り違えが起きる箇所はさまざま
        4 患者間違いで輸血事故,血液をつなぐそのときがクリティカルポイント
        5 不適合輸血が起こったら…早期発見のためのサインを知っておこう
        6 血液製剤によって保存方法と有効期限が違います
経管栄養
 SECTION 1 経管栄養での肺への誤注入と誤嚥を防ごう
        2 胃管注入物の静脈内誤注入は重大事故,投与経路間違いに要注意
チューブ類の管理
 SECTION 1 チューブ留置患者への対応の原則を理解しよう
        2 中心静脈ラインの接続部はずれ,閉塞,切断に注意
        3 看護ケアによる気管チューブ・カニューレの抜け・はずれに注意
        4 胸腔内は陰圧,胸腔ドレナージの取り扱いを誤らないように
検査
 SECTION 1 採血業務を安全・適切に行なおう
        2 生体検査の準備や検査中・後の観察を的確に行なおう
        3 検査移送・検査中のトラブルや転落を防止しよう
酸素
 SECTION 1 医療ガスと酸素ボンベについて
        2 換気不全の慢性呼吸不全患者に酸素過流量吸入は危険
その他
 SECTION 1 ME機器による感電事故を防ごう
        2 MRI検査に金属類の持ち込み禁!

UNIT 2 看護業務に必要な計算ドリル
SECTION 1 ウォーミングアップ
 STEP 1 重量の単位を理解する
     2 容量の単位(液量の単位)を理解する
     3 投与速度の単位,ガンマ(γ)も知っておこう
SECTION 2 指示薬剤量を液量「mL」に換算して取り出す
 STEP 1 液状注射薬の指示量を液量に換算して取り出す
     2 粉状注射薬の指示量を液量に換算して取り出す
     3 小児用量を希釈して取り出す
SECTION 3 注入速度(流量,滴数)計算
 STEP 1 輸液セット別に滴数を計算する
     2 輸液セットの変更により滴数を変更する
     3 輸液ポンプへの変更で滴数から時間流量を計算する
     4 指示から滴数,流量を計算する
     5 投与量,投与速度指示から流量を計算する
SECTION 4 酸素ボンベの残量,使用可能時間を計算する
 STEP 1 酸素ボンベの残圧から残量を計算する
     2 残圧と酸素吸入量からボンベ使用可能時間を計算する

UNIT 3 リスクセンストレーニング
 SCENE 1 患者の自力行動中の転倒・転落
      2 認知症患者の危険行動
      3 摂食・嚥下障害患者への食事介助中の危険
      4 ベッドから車椅子への移乗介助中の転倒の危険
      5 小児のベッドからの転落の危険
      6 廊下歩行中の転倒の危険
      7 入浴中の患者の転倒,溺水,熱傷の危険
      8 検査台からの転落の危険
      9 排泄介助中の危険
      10 ナースステーションでの認知症患者待機の危険

UNIT 4 コミュニケーション・トレーニング
 SCENE 1 末期がんの妻への処置を求める夫と看護師の会話
      2 抗がん剤投与中の夫の悪化を心配する妻と看護師の会話
      3 乳幼児を連れた面会家族と看護師の会話
      4 排泄ケアで訪室した看護師と患者の会話
      5 退院を翌日に控えた高齢患者と看護師の会話
      6 急死した患者の家族と看護師の会話
      7 内視鏡検査に関する外来看護師と患者の会話

文献
UNIT 1 解答と解説
UNIT 2 解答と解説
あとがき
INDEX