救急看護学 第5版

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救急看護領域の第一線で活躍する著者陣を迎え、救急場面における「看護」独自の視点を盛り込んだテキストです。 救急看護は救命救急センターやERなどでのみ行われるものではなく、すべての看護職者が実施対象であるとの考えのもと、3次救急だけにかたよらず、1次・2次救急やプレホスピタル、地域医療や災害医療についても紙面を割きました。 救急看護において重要なポイントの1つであるアセスメント方法・処置の流れを、わかりやすくていねいに解説しています。 救急場面でとくに看護師に求められる患者やその家族の理解とケアについても、充実した解説を心がけました。 第5版より全ページカラー化し、動画も取り入れ、より一層ご活用いただける内容をめざしました。 基礎教育での学習にはもちろん、臨床に出てからも十分に活用していただける内容となっています。
*「系統看護学講座/系看」は株式会社医学書院の登録商標です。
シリーズ 系統看護学講座
執筆 山勢 博彰 / 山勢 善江 / 菅原 美樹 / 阿久津 功 / 清村 紀子 / 佐藤 憲明 / 立野 淳子 / 千明 政好 / 冨岡 小百合 / 西澤 健司 / 原田 竜三 / 平尾 明美 / 増山 純二 / 松本 幸枝
発行 2013年01月判型:B5頁:380
ISBN 978-4-260-01582-0
定価 2,750円 (本体2,500円+税)
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はしがき

 現代の医療は,日進月歩で新しい知識と技術が臨床に導入されている。看護学も,つねに最新の知見を用いた看護実践や教育が求められている。数ある看護学分野のなかでも,救急看護はとくに急速に進歩している分野である。5年ごとに改訂されている心肺蘇生法のガイドライン,新たに策定された外傷初療看護,東日本大震災であらためて注目された災害救急看護,診療報酬加算が認められた看護師による院内トリアージ,すべての看護職に求められる応急処置の標準教育など,ここ数年の救急看護界の動きの早さは目を見はるものがある。
 7年前に改訂された救急看護学(第4版)は,当時の最新の知見をふまえて編集されたテキストであったが,こうした救急看護の進歩を背景に,書かれている一部の内容に加筆修正が必要となった。今回の版では,全面改訂というよりも,いまの救急看護の実態に即した見直しを行った。著者は第4版と同様,救急看護学を専門とする看護教育研究者および救急看護に携わる臨床看護師である。現場の看護の実際をふまえながら,基礎教育で救急看護をまんべんなく教授できる内容になるよう努めた。
 本書の基本的コンセプトは,救急看護はすべての看護職が学ぶべきものという考えのもと,一般の看護師として知っておくべき救急看護の概念と知識,技術が身につくような内容とした。また,救命救急センターや救急病院での救急看護の展開だけでなく,プレホスピタルケア,救急外来,院内救急,災害救急,在宅看護領域での救急,学校保健や産業保健における救急などにも言及した。さらに,救急看護は救急医療における初療看護(初期対応)にその本質があるとし,重症救急患者のその後の集中治療看護に関する内容については他書にゆずった。
 本書は,第1章から第7章までの構成である。第1章では,救急看護の概念について総論的にまとめた。第2章と第3章では,救急看護の対象と救急看護展開について解説した。第4章から第6章までは救急看護の各論であり,観察とアセスメント,主要病態に対する救急処置と看護,救急時のおもな看護技術について解説した。最後の第7章では,救急時に使用されるおもな医薬品を紹介した。
 以上のねらいと構成内容をふまえた本書をテキストとして活用し,看護職のすべてが救急看護学の基本を理解し,看護実践に役だててもらえれば幸いである。
 2012年10月
 著者代表 山勢博彰

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第1章 救急看護の概念 (山勢博彰・清村紀子・山勢善江)
 A 救急看護とは
 B 救急医療体制
 C 救急看護の場
 D 救急看護と法的・倫理的側面
第2章 救急看護の対象の理解 (山勢博彰・山勢善江)
 A 救急患者の特徴
 B 救急患者家族の特徴
第3章 救急看護体制と看護の展開 (阿久津功・菅原美樹・千明政好・山勢善江)
 A 初期・第二次救急医療における対応
 B 第三次救急医療における対応
 C 院内急変時における対応
 D 在宅療養における対応
 E 学校保健における対応
 F 災害時における対応
第4章 救急患者の観察とアセスメント
 (冨岡小百合・原田竜三・平尾明美・菅原美樹・松本幸枝・清村紀子・千明政好・山勢博彰)
 A 周囲の状況確認とスタンダードプリコーション
 B 全身と外観の観察とアセスメント
 C 緊急検査
 D 脳・神経系
 E 呼吸器系
 F 循環器系
 G 消化器系
 H 泌尿器・生殖器系
 I 筋・骨格系
 J 内分泌・代謝系
 K 精神状態
第5章 主要病態に対する救急処置と看護
 (佐藤憲明・平尾明美・菅原美樹・松本幸枝・清村紀子・千明政好・増山純二・山勢善江・山勢博彰)
 A 心肺停止状態への対応
 B 意識障害への対応
 C 呼吸障害への対応
 D ショック・循環障害への対応
 E 急性腹症への対応
 F 泌尿器・生殖器障害への対応
 G 体液・代謝異常への対応
 H 体温異常への対応
 I 外傷への対応
 J 熱傷への対応
 K 中毒への対応
 L 溺水への対応
 M 刺咬症への対応
 N 精神症状への対応
 O 脳死状態への対応
第6章 救急時の看護技術 (冨岡小百合・佐藤憲明・立野淳子・山勢博彰)
 A 救急患者の搬送
 B 止血法
 C 酸素投与
 D 人工呼吸
 E 気管切開
 F 吸引
 G 血管確保
 H 輸液と輸血
 I 心電図モニター
 J 観血的動脈圧モニター
 K 膀胱内留置カテーテル
 L 胃管挿入・胃洗浄
 M 穿刺
 N 整復固定と牽引
 O 創傷処置
 P 開胸心マッサージ
第7章 救急時に使用される医薬品 (西澤健司)
 A 救急時の医薬品使用時の注意点
 B 救急時に使用するおもな医薬品

付録 動画一覧
索引

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