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透析ハンドブック 第4版増補版
よりよいセルフケアのために

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腎臓病の専門病院として全国に知られた新生会第一病院スタッフが総力をあげて作り上げた腎透析の解説書。慢性腎不全医療の新しい知識を盛り込み9年ぶりに全面改訂し、さらに教育的内容を増補した。平易な解説と親しみやすいイラストで透析医療にかかわる医療スタッフだけではなく、患者自身が理解してセルフケアにつなぐ視点でまとめられている。
監修 小川 洋史 / 岡山 ミサ子
編集 新生会第一病院在宅透析教育センター
発行 2011年01月判型:B5頁:244
ISBN 978-4-260-01326-0
定価 3,080円 (本体2,800円+税)
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第4版の序(小川 洋史)/はじめに(執筆者ら)

第4版の序
 1985年に「透析ハンドブック」初版が刊行され,1991年に第2版,2000年に第3版が刊行されました。そして,2009年に今回の第4版の刊行となるわけですが,この間,わが国の透析医療は大きく変遷してきています。まず,透析人口の増加,原疾患としての糖尿病・腎硬化症の増加,導入時年齢の高齢化,透析患者の高齢化・長期化など,多くの問題があげられます。ちなみに,2008年12月末(日本透析医学会統計調査)で,わが国の透析人口は282,622人,導入原疾患として糖尿病は43.2%を占め,導入患者の平均年齢は67.2歳となっています。糖尿病を患って合併症を生じ,合併症の一つである糖尿病腎症が悪化し,尿毒症から透析療法に到るのであり,全身的に問題を抱えて透析に到ったということになります。最近の傾向として,1年生存率は良いが10年生存率は低下し,長期予後は悪化しているのが現状です。
 「初版の序」に太田和宏先生は自主管理透析について述べられていますが,これは今も大事なことです。患者が自らの身体,病気を管理することが慢性疾患の治療の基本となるからです。その思いを込めて,表紙には本書の副題として,“よりよいセルフケアのために”と掲げています。
 診療報酬の改訂により医療内容が変化することは往々にしてあり,最近の一時期,わが国において3時間透析が増加した時期がありました。良い透析,生命予後のよい透析を考えるとき,基本を知ることは重要です。医療者,また学生の方々は,基本を学んでいただき,そしてそれがいつか,患者さんに還元できるものと考えます。
 当院スタッフが精魂を傾けて執筆した「透析ハンドブック」は,その目的をきっと達成してくれるものと信じています。初版からの伝統でもある簡潔明瞭に記述することは変わっていません。医療関係者ばかりでなく,患者さんにとっても理解しやすく書かれていると自負しています。この本が透析患者さんのQOLの向上にきっと役立つものと考えます。より充実した透析生活を送られることを切望いたします。

 2009年7月末日
 新生会第一病院 院長
 小川 洋史


はじめに
 当院が腎臓病の専門病院としてスタートして,38年が過ぎました。この本は,開院当初から活動していた自主管理透析チームの実践が基盤となっています。その後,携わるスタッフも世代交代しつつ,セルフケア支援を通じてたくさんの患者・家族の方に関わり,共に成長させていただきながら,今日まで受け継がれてきました。
 早いもので1985年の初版から24年,第3版から9年が経過しました。これまで多くの患者さんや医療者の方々にご利用いただき,執筆者一同感謝しております。改訂版には,日々進歩している慢性腎不全医療の新しい知識を盛り込みました。私たちは腎不全患者さんに,自分の身体や病気についてよく知り,より良い状態に生活を整え,透析をしながらもその人らしく生活して欲しいと願っております。そうした私達の思いを込めて,イラストを多く,わかりやすい言葉で表現する定番の形を継続することにいたしました。
 この本を世に送り出すにあたっては,かつて医学書院に在籍されていた乾成夫氏が出版を勧めてくださり,初版から今回の改訂版まで編集部の七尾清氏にはひとかたならぬご支援をいただきました。本書のシリーズである,「生活と透析」 「CAPDハンドブック」 「在宅血液透析ハンドブック」 「糖尿病ハンドブック」 など,数多くの患者さんや医療者向けの本も共に出版してきました。
 また,初版から今回の改定版までご指導,ご尽力いただいた,前院長斎藤明氏,元看護部長池井みや子氏,近藤重子氏,稲田清美氏,元看護師長細野容子氏,玉渕恵氏には心より感謝いたします。
 そして,初版から本書の作製,出版に関わってくださった多くの方々に深く感謝いたします。

 2009年7月末日
 執筆者ら

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1 セルフケア
2 腎臓の構造と働き
3 慢性腎臓病(CKD)と腎不全
4 血液透析の原理・ダイアライザー・透析液
5 透析液供給システム
6 脈拍・血圧・体温・体重測定
7 透析の手順
8 透析条件の設定
9 バスキュラーアクセス(シャント)
10 栄養と食事療法
11 透析中の症状と対処
12 透析中のトラブルと対処法
13 透析と合併症
14 検査データの読み方
15 透析と薬
16 リハビリテーション(運動療法)
17 糖尿病で透析をしている人の生活
18 心の問題と対応
19 日常生活上の注意
20 その他の治療方法
21 透析と社会保障

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