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人体の構造と機能


(第3版) (在庫なし)

著:エレイン N. マリーブ 
訳:林正 健二/小田切 陽一/武田 多一/淺見 一羊/武田 裕子

  • 判型 A4変
  • 頁 656
  • 発行 2010年03月
  • 定価 5,720円 (本体5,200円+税10%)
  • ISBN978-4-260-00956-0
解剖生理がわかる! 病態生理がみえる!
根強い支持を得ている「マリーブ」待望の改訂第3版。図版を大幅に刷新し、いっそう見やすく、わかりやすくなった。全体を通してホメオスタシスの維持と失調に沿った記述がなされており、解剖生理の基礎知識から病態生理の理解へとつながる内容になっている。1冊で解剖生理と病態生理を体系的に学べるテキスト。
序 文
訳者まえがき(林正 健二)/著者まえがき(Elaine N. Marieb)

訳者まえがき
 エレインN.マリーブ (Elaine N. Marieb, R.N., Ph.D.) 著,『Essentials of Human Anatomy & Ph...
訳者まえがき(林正 健二)/著者まえがき(Elaine N. Marieb)

訳者まえがき
 エレインN.マリーブ (Elaine N. Marieb, R.N., Ph.D.) 著,『Essentials of Human Anatomy & Physiology, 9th Edition』の翻訳(日本語版第3版)をお届けします.
 原著第4版を『人体の構造と機能』として翻訳したのは1997年でした.この日本語版第1版は看護系学生や教員から好評を博し,2004年までに9刷を重ねました.そこで2005年には原著第7版を日本語版第2版として上梓しました.
 今回原著第9版が出版され,少なからぬ改訂が見られたため,今までと同じ訳者により日本語版第3版を刊行する次第です.

改訂の主な内容
原著第9版は第7版にくらべ,ページ数が約8%増えています.最新の知見が加えられています.
図版は数が8%増えました.また10%が改訂されています.
表が見やすくなりました.
日本語版第1版では割愛した「A Closer Look」を第2版では「もっと詳しく見てみよう」として収録しました.今回は第1版,第2版でともに割愛してきた「Focus on Careers」を,「関連職種をのぞいてみよう」として収録しました.米国の医療関連資格は日本と異なりますが,似ている点もあります.歯科衛生士,食品技術者,医学記録転写士,マッサージセラピスト,准看護師,助産師は大体似ていますが,フレボトミー・テクニシャン(phlebotomy technician),認定外科技術専門職員(certified surgical technologist)などという職種もあります.本書には出てきませんが,ナース・プラクティショナー(NP)は日本に導入するかどうかが検討され始めたところです.こういう専門分化された職種が日本で生まれるかもしれません.

本書のすぐれた特徴
 本書の特徴を列挙すると次のようになります.
看護学および医療関連職種を目指す学生を対象としている.内容は看護の臨床との関連を常に意識して書かれている.
解剖学・生理学における最新の知見を入念に取り入れてある.3年に1回の改訂がなされてきた成果と思われる.
自学自習できるように構成されている.各章の最初に到達目標チェックリストがあり,章末には復習問題(多肢選択式と記述式),臨床的な問題が準備してある.第9版では,本文の途中にも「確認してみよう」という質問が設けられている.
各器官系ごとに,構造(解剖学)から機能(生理学)へという順番で,わかりやすく説明されている.生理学的機序では必要に応じ,分子レベルの解説がなされている.
解剖生理学の教科書で最も重要な図,写真,表がきわめて秀逸である.
「ホメオスタシスの失調」では,各器官系の病態生理学との関連がわかりやすく解説してある.

 看護学生の専門基礎教育のみならず,理学療法士,作業療法士など医療関連職種を目指す学生さんにも本書は役立つはずです.
 少子高齢化社会を支える医療系専門職全般の基礎教育に本書が貢献できることを祈念しています.

  2009年12月
  訳者代表 林正 健二


著者まえがき
 この本は,学生のみなさんを念頭に置いて執筆しました.人体の構造と機能は,単に興味深いと言う以上に私たちを魅了するものです.この教科の学習に熱中しているあなた方を手助けするために,この本のいたるところに多くの特色が組み込まれています.
 みなさんがビクビクせずに解剖学と生理学についてもっと多くを学んでいけるように,かたくるしくない文体にしています.
 「もっと詳しく見てみよう」や,図や表は,みなさんのことを考えながら立案しました.前者は日常生活に応用できる科学的知識を提供します.これらを読んで,みなさんはたぶん,「そんなこと知らなかった」とか「やっとなぜだかわかった…」と思うことでしょう.図や表は本文の重要な情報を要約したものです.試験勉強や重要な事項を復習するとき,図や表を活用できなければなりません.
 重要な語句は出てきたときに本文内で定義されていますし,各章の末尾で一覧表になっています.復習を助けるために,たくさんの用語が本の最後にまとめてあります.
 どんな試験でも学生にとっては不安なものです.解剖学と生理学の試験も例外ではありません.試験勉強の準備や読んだばかりの資料の理解を助けるために,広汎な要約,復習問題,そして臨床的な問題「クリティカル・シンキングと臨床応用問題」が各章末に準備してあります.各器官系ごとに配置した「器官系の協調」の図は,相互に影響しあう身体機能の重要な手段をとても簡略に展開しているので,試験の準備にきっと役立つでしょう.
 人体の異なる構造と機能を学ぶ手助けとなるよう,イラストを立案しました.すべてのイラストは本文の記述と対応しています.たくさんのイラストを利用する最善の方法は,本文で述べられたときにそのイラストを注意深く学習することです.
 みなさんがこの『人体の構造と機能』を愉しみ,この本が解剖生理学の学習を楽しく実りあるものにするよう期待しています.解剖生理学をどのように学習しているか,ぜひお手紙で知らせてください.

  Elaine N. Marieb
  (連絡先)
  ベンジャミン/カミングズ出版社
  サンサム通り1301
  サンフランシスコ,カリフォルニア州94111
書 評
  • 解剖生理学を楽しく学び,理解できるテキスト
    書評者:佐伯 由香(筑波大大学院教授・看護科学)

     1997年に本書の第1版が出版され,そのときにも書評を書かせていただいた。第1版を見た当時,今まで日本では見たこともないテキストだと大変驚いた記憶がある。あれから10年以上が経ち,第3版の発刊に至り,改めて本書の良さを認識する次第である。

     第1版のときにも書いたことであるが,著者のElai...
    解剖生理学を楽しく学び,理解できるテキスト
    書評者:佐伯 由香(筑波大大学院教授・看護科学)

     1997年に本書の第1版が出版され,そのときにも書評を書かせていただいた。第1版を見た当時,今まで日本では見たこともないテキストだと大変驚いた記憶がある。あれから10年以上が経ち,第3版の発刊に至り,改めて本書の良さを認識する次第である。

     第1版のときにも書いたことであるが,著者のElaine N. Marieb氏は看護師である。もともと動物学博士号を取得した後,解剖生理学の講義を担当していた。その授業を受講している学生に看護学生がいたことから看護学に興味を抱き,看護師の資格を,さらには看護学修士号を取得した経歴がある。教師としてどのように教えれば膨大な解剖生理学の知識を理解させることができるか,興味を持ってもらえるか,また逆に学生としてどのように教われば理解できるか,両方の立場を同時に経験している。このような経歴が本書を作成する動機づけにもなり,理解しやすい内容へとつながっている。

     第1版からいえることであるが,図が非常にわかりやすい。カラーでその色使いもさることながら,複雑な組織や構造もできるだけ本当の組織に近い状態で,かつ理解しやすいように描かれている。第3版では,その図に加えて顕微鏡写真も一緒に掲載されている。細胞や組織など,直接肉眼で見ることのできない構造物でも,写真と図によって容易にイメージできる。また,各組織が障害された際の代表的な症状や疾患を説明している「ホメオスタシスの失調」も本文と色を別にして区別しているため,前版よりも読みやすくなっている。これによって正常な構造と機能,そしていろいろな疾患やその病態生理との関連性が理解しやすくなっている。第2版で加わった「もっと詳しく見てみよう」も,第3版ではより最新の知識・情報が加わり,内容が充実している。さらに第3版では原書にある「Focus on Careers」が「関連職種をのぞいてみよう」として追加掲載されている。米国とわが国では医療職者の種類や役割は異なっているものの,現在の日本の医療を考える上で大いに役立つ情報である。

     看護学生になっていきなり解剖生理学の膨大な知識を覚えようとしても,嫌気がさしてこの科目が嫌いになるだけである。正常な人体の構造がどのような位置関係にあって,それぞれどのように働いているのか,それらに何らかの異常が起こるとそれぞれ特有の症状が出現する,異常な検査値が出る,さまざまな疾患へとつながる。これらがすべてつながっていることが理解できれば,きっと解剖生理学も興味を持って「理解」しようとしてくれるのではないだろうか。看護学生に限らず,再度人体や疾患に関する基礎を学ぼうとする人にとって,本書はそのきっかけとなるテキストである。
目 次
1 人体:オリエンテーション
2 化学の基礎
3 細胞と組織
 第1部 細胞
 第2部 人体の組織
 第3部 細胞と組織の発生・発達・老化
4 皮膚と膜
5 骨格系
6 筋系
7 神経系
8 特殊感覚
 第1部 眼と視覚
 第2部 耳:聴覚と平衡覚
 第3部 化学的感覚:嗅覚と味覚
 第4部 特殊感覚の発生・発達・老化
9 内分泌系
10 血液
11 心臓血管系
12 リンパ系と生体防御機構
 第1部 リンパ系
 第2部 生体防御機構
 第3部 リンパ系と生体防御機構の発生・発達・老化
13 呼吸器系
14 消化器系と代謝
 第1部 消化器系の構造と機能
 第2部 栄養と代謝
 第3部 消化器系と代謝の発生・発達・老化
15 泌尿器系
16 生殖器系
付録