質的研究実践ガイド 第2版
保健医療サービス向上のために

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質的研究の概念と手法についてコンパクトに解説した書、待望の改訂第2版。質的研究の門戸を広げ、量的研究と支えあいながら発展することを目指す。最新の話題である質的・量的な研究法を1つの研究で用いる混合型(mixed methods)の手法や、質的研究のエビデンスを合成する手法を取り上げ、他に会話分析、倫理的問題について章を設けた。行政への反映や社会政策の効果判定という課題も扱う。
編集 キャサリン・ポープ / ニコラス・メイズ
監訳 大滝 純司
発行 2008年04月判型:B5頁:160
ISBN 978-4-260-00613-2
定価 2,860円 (本体2,600円+税)
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第3版 序

 1996年の時点では,10年後にこの本の第3版を出すことになるとはまったく思っていなかった。この本を作るきっかけになった論文1)を私たちが書いた頃,質的研究方法は,保健医療領域の専門職者や研究者にほとんど知られていなかったが,その後,急速に広まって研究に用いられるようになった。今では,公務員や研究者向けの,政策の質を評価するガイドとして,英国政府からもその有用性を極めて高く認められている2)
 英国医師会雑誌(British Medical Journal:BMJ)に連載された論文がもとになったことから,この本は国際的に知られるようになり,日本語とポルトガル語に翻訳され3,4),さまざまな保健医療制度の中で活動する専門職者,いろいろな領域の研究者,そして政策立案者や研究補助金の出資者まで,読者は世界中に広がっているようだ。現在では,保健医療ケアの質的研究の方法論の本は何冊もあり,この本はその1つにすぎないが,質的な方法にほとんど,あるいはまったくなじみがない人の入門書として,他の本とは一線を画していると自負している。
 この版を作るにあたり,内容を見直し,新たな例や文献を取り入れ,入門書として採用する必要があると判断したトピックについて新たな章を設けた。重要な方法を紹介するだけでなく,質的研究と量的研究の間をつなぐ,「混合型」の手法による一次研究,そして二次解析や「研究の合成」という新しい領域に関する章も設けた。過去の,そしてこの新版の著者の皆さまのおかげで,順調に編集作業ができたことを感謝申し上げる。
 以前から,この本は同僚や読者や査読者からの建設的な助言,意見,批評によって改良されてきた。私たちがここまでやってこれたのは,方法論や研究の質について議論してくれた,そしてこの本で参照に用いた質的研究を行ってくれた研究者たちのおかげである。最後に,編集作業を担当してくれた皆さん,初版から支えてくれているMary Banks,そしてBlackwell Publishing の新しいチーム,特にVicki Donald に深謝する。
 2006
 Catherine Pope and Nicholas Mays

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第3版序

序章 ブラックボックスを開く-保健医療サービス調査研究部門の廊下での議論
第1章 保健医療分野での質的研究方法
第2章 質的面接法
第3章 フォーカスグループ
第4章 観察法
第5章 会話分析
第6章 倫理的問題
第7章 質的データの分析
第8章 保健医療分野での質的研究の質
第9章 質的手法と量的手法を合体させて
第10章 事例検討
第11章 アクションリサーチ
第12章 Consensus development method
第13章 質的研究の合成

あとがき
索引

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