• HOME
  • 書籍
  • 消化管エコーの診かた・考えかた 第2版


消化管エコーの診かた・考えかた 第2版

もっと見る

“消化管エコーはガスが邪魔で何もみえない”といわれていた時代が過ぎ,病的状態の消化管は“驚くほどよくみえる”ことが知られるようになった。本書は消化管エコーの描出テクニック,所見や疾患の診かた・考え方を解説し,痛んでいるその瞬間の状況をつかまえるベスト・テクニックを伝授。大好評のベストセラーがさらにパワーアップして登場。
湯浅 肇 / 井出 満
発行 2004年05月判型:B5頁:284
ISBN 978-4-260-10654-2
定価 6,160円 (本体5,600円+税)
  • 販売終了

お近くの取り扱い書店を探す

  • 更新情報はありません。
    お気に入り商品に追加すると、この商品の更新情報や関連情報などをマイページでお知らせいたします。

  • 目次
  • 書評

開く

I 消化管エコーの考えかた
II 消化管エコーの診かた
 -視点のおきかたと描出テクニック
III 消化管疾患の診かた・考えかた
IV 症状からみた消化管エコーのアプローチ
V 症例から学ぶ消化管エコーの実際
参考文献
索引

開く

消化管の超音波診断のさらなる普及に期待する
書評者: 畠 二郎 (川崎医大講師・検査診断学)
◆情熱にあふれる2人のパイオニア

 本書の筆頭著者である湯浅肇先生は,超音波診断装置の性能が現在と比較してはるかに劣っていた時代において,超音波検査上の妨害臓器としてしか認識されていなかった消化管という臓器に早くから着目され,数多くの業績を世に残された本領域におけるパイオニアのおひとりである。特に虫垂炎,憩室炎,感染性腸炎などの疾患において他の追随を許さない知見を報告されており,これまで私自身も湯浅先生の書かれた著書やご講演から多くのことを学ばせて戴いた。最近では消化管の超音波診断もいくばくかの市民権を得て日常臨床への応用や研究対象としての評価がなされるようになっているが,現実には機器の改良によりその気運に拍車がかけられた感が強く,その診断の基本はすでに湯浅先生によって体系付けられていたと言っても過言ではない。

 また共著者の井出満先生は診療放射線技師という立場から超音波の特性を生かした描出のテクニックを究められ,また病態生理に関する豊富な知識から的確な画像解釈をされるこの道の達人である。いずれの先生にも共通することは,臨床に対する熱い情熱と超音波診断に対するあくなき探究心であろうか。

◆高度な内容までわかりやすく網羅

 この両先生の書かれた本書は消化管の超音波診断に関してその基本的な描出法や画像の読み方まで,痒いところに手が届くという表現がまさに当てはまるほど大変わかりやすく,一方で高度な内容まで網羅された1冊である。その内容からも日々の診断にかける熱意がひしひしと感じられ,実際に自らが先頭に立って検査されておられるからこそ書ける貴重な記述に溢れている。

 明瞭な超音波画像とさらに理解を助けるシェーマが付記されており,最初のページから読んでもよいし,症例に遭遇する度ごとに紐解くのもよかろう。また画像をアトラスのように眺めたり,あるいは文章を丹念に読み込むのも大変有意義である。初版の段階ですでに完成度の高い著書であったが,今回はさらにドプラなどの新しい写真と知見を盛り込まれ,さらに豊かな内容となっている。

 名著は読む度に深みが増すと言われる通り,本書もビギナーからベテランまで,幅広く役立つ本であると確信している。この本により消化管の超音波診断がさらに普及し,多くの患者さんにおける非侵襲的で効率の良い診断に貢献することを期待している。

  • 更新情報はありません。
    お気に入り商品に追加すると、この商品の更新情報や関連情報などをマイページでお知らせいたします。