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睡眠時無呼吸症候群診療ハンドブック

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循環器疾患をはじめとするさまざまな合併症、昼間の眠気、交通事故など医学的・社会的に大きな問題を内包する睡眠時無呼吸症候群(SAS)を包括的にまとめた待望の書が誕生! 医師のみならず多くのヘルスケア・プロフェッショナルによる適切な対応が必要なSASの概念・疫学・病態・診療をエビデンスに基づく記述でまとめた、SAS診療の決定版!
編集 榊原 博樹
発行 2010年07月判型:B5頁:336
ISBN 978-4-260-01025-2
定価 5,940円 (本体5,400円+税)

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序  SASの社会的な影響とヘルスケア・プロフェッショナルの責任

 睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome:SAS)の有病率は30~60歳の男性の4%,女性の2%といわれ,ほとんど自覚症状のない症例を含めると無呼吸低呼吸指数(AHI)が5以上の睡眠呼吸障害(sleep disordered breathing:SDB)の有病率は男性の24%,女性の9%にも達する1)。日本人の有病率も欧米と変わらないか,それ以上と推定されている2-4)。肥満はSASやSDBの発症リスクになるが,日本人は欧米人と比べると肥満が軽い割にSASやSDBの有病率が高く,モンゴロイド特有の咽頭形態や顎顔面形態が発症に関与していると考えられている。残念ながら日本人はSASを発症しやすい民族のようである。日本には何らかの治療が必要なSAS患者が200万人は存在すると推定されているが,有効な治療である持続陽圧呼吸療法(CPAP)を受けている患者は10万人に満たない5)
 欧米を中心に行われた大規模な研究により,SASはもちろん,症状のないSDBでさえ高血圧症や冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞),脳血管障害(脳出血や脳梗塞)を合併する頻度が高く6-9),SDBが高血圧症やこれらの血管障害,糖代謝異常,インスリン抵抗性,メタボリックシンドロームの発症リスクになっている可能性も指摘されるようになった10,11)。特にAHIが30以上のSASを放置すると致死的な心血管イベントの発生が3倍程度に高まり,平均50歳の患者を無治療で放置するとその後10年のうちに10%が死亡するとされる12)。CPAPにより適切に治療するとその危険性を回避できることも明らかになった12)。すなわち,重症SASは生命を脅かす重大なリスクであるが,適切な治療で回避できる。さらに,未治療のSASによる種々の合併症のために費やされる医療費は対照群の2倍に達するが,これも適切なCPAP治療により抑制できることが証明されている13,14)
 重症SASは昼間の眠気と集中力の低下から自動車運転中の交通事故を対照群の数倍は起こしやすく15),患者個人の身体的・経済的な損失にとどまらず,社会的な損害も甚大であると指摘されている。交通事故に関してもCPAPによる治療的介入が事故の件数を減らすことが明らかにされており16),一般市民を対象にした積極的なSAS検診とCPAP治療の導入は,それらにかかる経費を差し引いても社会的なメリットが大きいと試算されている15)。さらにSASに罹患した勤労者は作業ミスが多くて作業効率が悪く17),勤務中に事故を起こしやすいという報告があり18),この分野でもCPAP治療の有効性が示されている19)。このように,SASは個人の健康被害を越えた社会的な問題を抱えた疾患であり,CPAPにより長期の治療と管理が可能な疾患である。
 乳幼児や学童にもSASはまれではなく,欧米では有病率は1~2%と推定されている20)。乳幼児や学童のSASは成長障害や行動異常(多動,攻撃的,注意散漫,倦怠感など),夜尿,学習障害などの原因になると指摘されている21)。その原因のほとんどはアデノイドや扁桃肥大であり,適切な時期に手術をすることで治療が可能である。アデノイドは思春期までには消退してSASもなくなるが,成長障害や行動異常,学習障害などは治療の時期を失するとその後の人生に重大な影響を残す可能性もある22)。さらに,乳幼児期のアデノイドは顎顔面形態を変えてしまい(アデノイド顔貌=ロングフェイス,下顎の後下方後退),成人した後のSASの原因になる可能性がある22)。日本では乳幼児のSASに対する社会的な関心が低く,有病率をはじめとした実態はあまり明らかでない。
 SAS患者は様々な愁訴をもっていろいろな診療科を受診する。また,有病率が高いために他疾患の合併症として病態を修飾することもある。SASと鑑別を要する日中過眠や睡眠障害を呈する疾患も少なくない。医療機関のすべての診療科の医師およびヘルスケア・プロフェッショナルは,様々な愁訴に隠れたSASを拾い出して簡易検査や終夜睡眠ポリグラフ検査(polysomnography:PSG)の舞台に乗せ,鑑別と確定診断のうえで必要な治療を提供する義務と責任を負う。
 健康管理や疾病予防上は,SASは言うに及ばず,ほとんど自覚症状がないSDBを早期に発見して適切な治療と管理に導く必要がある。労働衛生や労務管理,社会安全の面からは,危険な存在になりかねないSASを的確に診断して治療に導き,行き過ぎのない合理的な労務管理の下に置く必要がある。乳幼児保育や学童教育に当たる者は,両親とともに無垢な子どもたちを苛むSASの影響の大きさや適切な対応の必要性を知るべきである。
 以上のように,SASやSDBへの対応は,診療の現場で働く医師や看護師,臨床検査技師だけでなく,企業の健康管理担当者,労働衛生や労務管理担当者,保健師,保育士,小中学校教師にも必要とされており,彼らの職務に含まれる義務と責任といえる。本書はそのような広義のヘルスケア・プロフェッショナルを対象にして,SASとSDBを中心にした包括的な知識を提供するものである。表面的な解説書ではなく,記述内容はエビデンスに基づいたものとして引用文献を明示し,執筆者の単なる意見や経験に基づく記述は極力排除するように努めた。執筆は藤田保健衛生大学病院でSASや関連疾患の診療に当たるチームで分担したが,一部は外部の方にお願いした。本書の企画の最初の段階から,いつの間にか5年が経過してしまった。この間,執筆者を忍耐強く見守り,励ましてくださった医学書院の青木大祐氏,洲河佑樹氏に深謝申し上げる。

 2010年6月
 榊原博樹

■文献
1) Young T, Palta M, Dempsey J, et al: The occurrence of sleep-disordered breathing among middle-aged adults. N Engl J Med 328: 1230-1235, 1993
2) Hida W, Shindoh C, Miki H, et al: Prevalence of sleep apnea among Japanese industrial workers determined by a portable sleep monitoring system. Respiration 60: 332-337, 1993
3) Tanigawa T, Tachibana N, Yamagishi K, et al: Relationship between sleep-disordered breathing and blood pressure levels in community-based samples of Japanese men. Hypertens Res 27: 479-484, 2004
4) Nakayama-Ashida Y, Takegami M, Chin K, et al: Sleep-disordered breathing in the usual lifestyle setting as detected with home monitoring in a population of working men in Japan. Sleep 31: 419-425, 2008
5) 厚生労働省統計表データベースシステムの社会保険診療行為別調査
6) Partinen M, Guilleminault C: Daytime sleepiness and vascular morbidity at seven-year follow-up obstructive sleep apnea patients. Chest 97: 27-32, 1990
7) Olson LG, King MT, Hensley MJ, et al: A community study of snoring and sleep-disordered breathing. Am J Respir Crit Care Med 152: 711-716, 1995
8) Duran J, Esnaola S, Rubio R, et al: Obstructive sleep apnea-hypopnea and related clinical features in a population-based sample of subjects aged 30 to 70 Yr. Am J Respir Crit Care Med 163: 685-689, 2001
9) Redline S, Young T: Epidemiology and natural history of obstructive sleep apnea. Ear Nose Throat J 72: 20-26, 1993
10) Peppard PE, Young T, Palta M, et al: Prospective study of the association between sleep-disordered breathing and hypertension. N Engl J Med 342: 1378-1384, 2000
11) Shahar E, Whitney CW, Redline S, et al: Sleep-disordered breathing and cardiovascular disease: Cross-sectional results of the sleep heart health study. Am J Respir Crit Care Med 163: 19-25, 2001
12) Marin JM, Carrizo SJ, Vicente E, et al: Long-term cardiovascular outcomes in men with obstructive sleep apnoea-hypopnoea with or without treatment with continuous positive airway pressure: an observational study. Lancet 365: 1046-1053, 2005
13) Kapur V, Blough DK, Sandblom RE, et al: The medical cost of undiagnosed sleep apnea. Sleep 22: 749-755, 1999
14) Albarrak M, Bannno K, Sabbagh A, et al: Utilization of healthcare resources in obstructive sleep apnea syndrome: a 5-year follow-up study in men using CPAP. Sleep 28: 1306-1311, 2005
15) Sassani A, Findley LJ, Kryger M, et al: Reducing motor-vehide collisions, costs, and fatalities by treating obstructive sleep apnea syndrome. Sleep 27: 453-458, 2004
16) George CF: Reduction in motor vehicle collisions following treatment of sleep apnoea with nasal CPAP. Thorax 56: 508-512, 2001
17) Ulfberg J, Carter N, Talbuck M, et al: Excessive dytime sleepiness at work and subjective work performance in the general population and among heavy snorers and patients with obstructive sleep apnea. Chest 110: 659-663, 1996
18) Lindberg E, Carter N, Gislason T, at al: Role of snoring and daytime sleepiness in occupational accidents. Am J Respir Crit Care Med 164: 2031-2035, 2001
19) Krieger J, Meslier N, Lebrum T, et al: Accidents in obstructive sleep apnea patients treated with nasal continuos positive airway pressure: A prospective study. Chest 112: 1561-1566, 1997
20) Lumeng JC, Chervin RD: Epidemiology of Pediatric Obstructive Sleep Apnea: The Proceedings of the American Thoracic Society 5: 242-252, 2008
21) Guilleminault C, Lee JH, Chan A: Pediatric obstructive sleep aphea syndrome. Arch Pediatr Adolesc Med 159: 775-785, 2005
22) Mathur R, Douglas NJ: Family studies in patients with sleep apnea-hypopnea syndrome. Ann Intern Med 122: 174-178, 1995

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本書で用いられる用語解説

第I部 SASの概念・疫学・発症機序
 1 睡眠障害の新しい分類とSAS
 2 睡眠呼吸障害の分類と概念・診断基準
 3 SDB・SASの疫学
 4 SASの発症機序
 5 遺伝の関与
第II部 SASの病態と臨床的諸問題
 1 SASと肥満・肥満症
 2 SASと循環器疾患
 3 SASと脳血管障害
 4 SASと糖代謝異常・糖尿病
 5 SASと脂質代謝異常
 6 SASとインスリン抵抗性およびメタボリックシンドローム
 7 SASから心血管障害・代謝障害へ 介在する機序
 8 SASと心不全
 9 複合性睡眠時無呼吸症候群
 10 上気道抵抗症候群
 11 SASと日中過眠,精神生理機能,認知症,うつ症状
 12 SASとQOL
 13 SASと交通事故・産業事故
 14 SASと医療経済
 15 小児のSAS
 16 高齢者のSDB・SAS
 17 妊婦のSDB・SAS
 18 睡眠・SASとCOPD
 19 睡眠・SASと内分泌異常
 20 睡眠・SASと消化器疾患
 21 健康診断で発見されるSDB・SASと医療機関で診断されるSAS
 22 各国のSAS診療の実態
 23 日本のSAS診療の実態と診療連携構築の必要性
第III部 SASの診断と治療
 1 病歴・症状・身体所見
 2 セファロメトリー
 3 上気道の閉塞部位や閉塞機序の解析に役立つ検査
   個別的治療,特に手術適応を決めるために
 4 呼吸機能検査
 5 簡易モニターの役割
 6 終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG) 記録と解析の概略
 7 PSG報告書の読み方
 8 PSG検査を中心にしたクリニカルパスの実際
 9 日中過眠 OSASの鑑別疾患
 10 日中過眠と精神神経疾患
 11 治療適応と治療方法の選択
 12 OSASの治療:概観
 13 CPAP療法
 14 CPAPタイトレーションの実際
 15 口腔内装置によるOSASの治療 診療連携の立場から
 16 口腔内装置によるOSASの治療の実際 歯科の立場から
 17 耳鼻咽喉科治療の適応と限界
 18 予後
第IV部 症例から学ぶSAS
 1 典型的な重症OSASとCPAPの効果
 2 REM関連睡眠呼吸障害
 3 体位性睡眠時無呼吸と背枕の効果
 4 呼吸努力関連覚醒(RERA)の多いOSAS
 5 口腔内装置(OA)が著効した重症OSAS
 6 重症OSASを伴う肥満低換気症候群 減量と口腔内装置によりPSGが正常化した症例
 7 SASも低換気も発症しない高度の肥満症例
 8 慢性心不全に合併するチェーン・ストークス呼吸(中枢型睡眠時無呼吸)
   CPAPが無効でASVが著効した症例
 9 複合性睡眠時無呼吸症候群(complex SAS) 中枢型無呼吸の出現機序の考察
 10 SASとCOPDの合併(overlap syndrome)
 11 甲状腺機能低下症
 12 ナルコレプシー
 13 周期性四肢運動障害periodic limb movement disorder:PLMD
 14 睡眠時無呼吸が診断の契機となった先天性ミオパチー(ネマリンミオパチー)

索引

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一貫したポリシーに基づいたSAS診療のノウハウを提供
書評者: 清水 徹男 (秋田大大学院教授・精神科学)
 榊原博樹先生の編集による本書であるが,実は榊原先生の著書と言ってよい。というのも,本書は榊原先生自らが執筆した部分が大部分を占め,その他の部分もほとんどが先生の教室員との共同執筆によるものであるからである。そのために本書は一貫したポリシーに貫かれたものとなっている。そのポリシーとは,睡眠科学の最新の知見と日本の睡眠医療の現状を踏まえて,現実的で最良の睡眠時無呼吸症候群(以下,SAS)に関する医療を行うためのノウハウを提供するというものである。

 本書は4部に分かれている。第I部ではSASの概念・疫学・発症機序や遺伝について最新の知見に基づく解説が加えられている。わかりやすさと科学的正確さを両立させるべく工夫が施されている。第II部ではSASの病態と臨床的諸問題を扱っている。特に生活習慣病を中心とする各種疾患との関連や,事故・医療経済などを通じてSASが社会に及ぼす影響について詳しく述べているほか,「日本のSAS診療の実態と診療連携構築の必要性」と題する1項を設け,日本の睡眠医療の現状を踏まえた上で,診療連携についての榊原先生の提言がなされている。ちなみに,榊原先生には厚生労働省精神・神経疾患研究開発費による「睡眠医療における医療機関連携ガイドラインの有効性検証に関する研究」班(主任:清水徹男)の班員として睡眠医療における医療連携のあり方についてご尽力いただいている。

 第III部では,SASの診断と治療について非常に具体的な記載がなされている。特に,まだまだ不明な点の多いSASの口腔内装置による治療については,現状における最良の情報を提供している。第IV部では榊原先生の豊富な臨床経験を生かして,さまざまなSASの症例が記載されている。

 本書を,SAS診療に従事している医師,睡眠医療の現場にいるすべてのスタッフと,これから睡眠医療を志そうとしている方々に強くお薦めする。
睡眠時無呼吸症候群のすべて─基礎から臨床まで
書評者: 飛田 渉 (東北大保健管理センター所長)
 ヒトの1日は平均して覚醒が16時間,睡眠が8時間からなるサイクルで繰り返されている。したがって,人生の約1/3は眠っていることになる。この睡眠時間は本人にとっても周囲にとっても身体の状態を把握できないブラックボックスの時間帯である。呼吸は随意的に調節できる意識下の調節系と,睡眠中の呼吸のように呼吸中枢自体のリズムによって行われる無意識下の調節系の二重の調節系によって行われている。したがって,覚醒時には上位中枢による代償機序が働いているため異常所見を検出しづらいのに対し,睡眠中にはこの代償機序が低下するため呼吸中枢自体の異常を検出しやすくなる。

 睡眠中に呼吸異常を来す疾患として睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome ; SAS)がある。2003年2月26日に起こった山陽新幹線運転手の居眠り運転事件は大きな事故に至らなかったものの,SASが社会的問題になった出来事として記憶に新しい。SASの頻度は欧米では男性で4%,女性で2%といわれており,重症例は働き盛りの40~50代の男性に多いとされている。わが国においても欧米に匹敵するSASがみられている。SASは決して珍しい疾患ではなく,私たちの周りに多くの隠れたSAS患者がいる。SASは肥満,高血圧,糖尿病,高脂血症などいわゆる生活習慣病との合併例が多く,睡眠中の無呼吸に伴う低酸素血症により,種々の重要臓器に障害をもたらすだけでなく,頻回な断眠により過眠,活動度の低下,認知機能の低下などの精神異常を来す。過眠による種々の事故やニアミスの原因になるとして,今や大きな社会問題にもなっている。こうした状況の中,わが国においても睡眠医療を専門とする診療科やクリニックが開設されるようになり,また医学部においても睡眠学を専門とする講座が開設されるなど,睡眠学,睡眠医療が急速に進歩しつつある。

 このような時期に発刊された本書は,SASについて基礎から臨床応用まですべてを学ぶことのできるテキストである。4部構成になっており,第I部「SASの概念・疫学・発症機序」では睡眠障害の新しい分類を紹介し,睡眠呼吸障害としてのSASをわかりやすくまとめている。第II部「SASの病態と臨床的諸問題」ではSASと肥満,循環器疾患,糖尿病等との関連のみならず精神障害との関連や小児,高齢者,妊婦におけるSASの問題も取り上げている。さらに自動車事故,産業事故などの社会問題や,医療経済,診療連携,各国のSAS診療の実態についても述べている。第III部「SASの診断と治療」ではSASの診療について包括的にまとめている。第IV部は本書の特徴でもあるが,「症例から学ぶSAS」として著者がこれまで経験した14例の症例を解説しており,実際の睡眠呼吸障害の診療のあり方を自然と学ぶことができる。

 本書はページをめくると,図表や写真が多くて非常に読みやすく,理解しやすい構成になっている。また,章立ての構成がわかりやすく,どの章からでも読み始められる。各章ごとに多くの論文を挙げていることも評価したい。14のコラムの内容も興味あるものばかりで,読んでいて楽しくなる。編者である榊原博樹先生のこれまでの睡眠呼吸障害に関する豊富な研究,臨床経験を基本にまとめあげられた魅力的なテキストである。私どもにこのような素晴らしいテキストを提供して下さった榊原先生に心から「ありがとう」と御礼を述べたい。

 睡眠医療にかかわっている医師,看護師および臨床検査技師などコメディカルの皆さん,職場や学校の健康管理に携わっているスタッフの皆さん,これから睡眠医療を学ぼうとしている医療従事者の方々や医療系学生の皆さん,ぜひ本書を一度手に取って読んでみていただきたい。手離すことができなくなる内容であることがすぐに理解できるだろう。

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